科学技術政策と国家安全保障の関係を中心として、科学技術と戦略的意思決定の関係を読み解き、今後の方向性を考える研究会です。
2022年12月に公表された国家安全保障戦略及び国家防衛戦略において、防衛生産・技術基盤は、自国での装備品の研究開発・生産・調達を安定的に確保し、新しい戦い方に必要な先端技術を防衛装備品に取り込むために不可欠な基盤であり、我が国にとっての防衛力そのものと位置づけられ、抜本的な強化に取り組む、という方針が明確化された。 この方針に基づき、「装備品等の安定的な製造等の確保」などを実施するために、防衛生産基盤強化法が2023年6月に成立し、同年10月から施行された。同法の施行から1年以上が経過した現在、我が国の防衛生産・技術基盤はどのようになっているのだろうか?本プロジェクトでは、講義、模型製作、施設見学を通じて、我が国の防衛生産・技術基盤を支える主要なアクターの現状及び課題に関する総合的な理解を試みる。
ミッションエンジニアリング(ME)は、ミッションの成功に焦点を当てた組織変革を含むアプローチであり、望ましい効果を達成するために、現行の運用能力やシステム能力、新たな運用能力やシステム能力を計画、分析、整理、統合する手法である。 MEの成果は、さまざまな用途に用いられる。例えば、部隊全体の統合や相互運用性の問題への対応、新たな装備品システムへの要求事項の明確化や、取得、研究、開発に関する意思決定に反映されるとともに、定性的分析から定量的分析への早期移行を可能にする。 MEを応用することで、技術的な観点から、どのような制約が存在し、何が可能であり、何が困難であるといった初期的な洞察を得ることも期待できる。 本プロジェクトでは、米国防総省が2023年10月に公表した「ミッション・エンジニアリング・ガイド(第2版)」に沿って、MEのプロセスと効果について総合的に理解を深めることを目指す。具体的には、MEガイドに沿って、分析対象を特定したうえで、各国の軍や研究機関等で使われている戦力レベルのシミュレータの市販版である Command: Modern Operations(CMO)等のツールを用い、独自のシナリオの作成および初期段階の分析評価に取り組む。