本研究は,ウェルビーイングを“陽に”考慮したシステムデザイン方法論に基づき,そのシステムデザインが最も重要とされる分野のひとつである地域コミュニティのシステムにおいて,地域住民の主観的ウェルビーイング(SWB)を計測する指標を提案しその有効性を検証するものである.まず住民の SWB の要因を導出した後,地域のダイナミズムや利便性,住民間のつながり,自然との調和など,市民の SWB に関連するハードとソフトの多様な要素を考慮し,探索的および確証的因子分析を通じて SWB 指標を構築した.さらにその構成概念の妥当性及び再検査信頼性を確認し,本指標の有効性を示した.本指標は,地域生活者としての住民の SWB を維持・向上させるためのウェルビーイングを“陽に”考慮したシステムデザインにおける地域政策の介入の観点としての有用性及びその評価指標としての貢献が期待される.