19世紀ビーダーマイヤー期の作家アーダルベルト・シュティフターの作品集『石さまざま』に収められた短編『電気石』に関して、作品構造を規定する空間描写の特質とその意義を分析。とりわけ、「閉鎖空間」の描写に与えられた象徴機能により、「激情」に支配され周囲の世界とのコミュニケーションを欠いた人間の内面が示唆される点を指摘する。