2025年度 KGRI Working Papers
AIを前提とした医療の創生
大規模な並列処理と膨大なデータ処理による新しいAI体系は、医療と健康の分野においての多大な貢献が期待され、医療システムの効率化、医療・健康データの運用、個人の予防医療、PHRの活用など、医療の提供方法や健康管理体制をも大きく変化させる。一方、AIの導入において、プライバシー、知財や公平性など様々な社会課題も顕在化している。個別専門分野毎にAIの利用を進めるだけでは不十分であり、インターネット、データセンター、クラウドインフラ、データ流通、AIアルゴリズムそのものなどの技術を包括的に捉え、各所が連携可能なAI前提の医療DXを推進する必要がある。慶應義塾大学サイバー文明研究センターではこれまで医療と健康のDXの未来に向けた道筋を各専門家と共有し議論を継続させてきた。本稿は、AIを前提とする医療社会の創生を医療関係者とAIの技術者が学術、産業の枠組みを超えて横断的かつ実践的に議論した記録である。
研究報告書 ~web3ウォレットのルール形成について~
近年、日本でもweb3の普及が進み、一般の利用者が日常的にそのサービスを利用する時代が到来しつつある。こうした中、暗号資産交換業者に対する規制は制度の見直しが進められている一方で、ユーザ自身が資産を管理するweb3ウォレットサービスについては、その利用が拡大している中にあって、法的・政策的議論が体系的に行われているわけではない。そこで本研究では、web3の要となるウォレットに焦点を当て、その法的性質や規制の現状、今後の政策的対応の方向性等について実務的な観点もふまえ検討することを目的とする。