慶應義塾

Challenge Grant: 疾患別温度応答機構の解明による細胞選択的凍結治療法の開発

公開日:2026.06.10
KGRI

研究概要

本研究では、温度によって細胞種ごとの反応性が異なる点に着目し、温度制御による新しい細胞選択的治療法の確立を目指します。薬剤や手術に代わる“第三の治療軸”として、より整容性に優れた低侵襲医療の実現を目指しています。さらに、本研究成果は皮膚疾患やがん治療のみならず、再生医療や宇宙医学などへの応用も期待されます。

2026年度事業計画

■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標

2025年度の事業計画では、細胞選択的凍結治療の理論的基盤構築を目指し、細胞種ごとの温度感受性に関する基礎データの収集と解析を行う予定であった。当初の予定通り、治療法が確立されていない先天性巨大色素性母斑(GCMN)を対象とし、細胞選択的凍結治療を可能とする条件検討や選択的な細胞死誘導に至るメカニズム解析を行った。東京大学や高知大学との連携により、冷却時のミトコンドリア変化をリアルタイムで観察する実験系の構築ができており、温度制御とミトコンドリアの関係について解析を進める準備が整っている。この解析を継続して行うことで、温度制御による細胞選択性の要因を明らかにし、他病変を対象とした温度制御治療の応用方法を見出せる可能性がある。2026年度は温度制御による細胞選択性の解明を行うとともに、ケロイドなど対象疾患を広げ温度制御による細胞の反応性を観察し、新たな治療可能性の検討を行う。

■2026年度の新規活動目標と内容、実施の背景

2026年度は2025年度で確立した実験系をもとに温度制御による細胞選択性の要因を解明する。また、ケロイドや皮膚悪性腫瘍など他病変に対象を拡大し、先天性色素性母斑と同様に細胞選択的な効果を見出せるのか確認する。

2025年度事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度

2025年度の事業計画では、細胞選択的凍結治療の理論的基盤構築を目指し、細胞種ごとの温度感受性に関する基礎データの収集と解析を行う予定であった。当初の予定通り、治療法が確立されていない先天性巨大色素性母斑(GCMN)を対象とし、細胞選択的凍結治療を可能とする条件検討や選択的な細胞死誘導に至るメカニズム解析を行った。東京大学や高知大学との連携により、冷却時のミトコンドリア変化をリアルタイムで観察する実験系の構築を行った。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)

現在論文作成中

■プロジェクト活動を通じて特に成果を挙げた事柄

温度制御により先天性色素性母斑の選択的細胞凍結が可能であることを示した。

プロジェクトメンバー

研究代表者

石井 龍之

助教医学部形成外科学