慶應義塾

【開催報告】第10回 慶應-スタンフォード Webinar(2022.10.1開催)

開催日

2022.10.1(土)

開催場所

その他

2022.10.26

第10回 慶應-スタンフォード Webinar

2022年10月1日(土)に、第10回 慶應-スタンフォード Webinarを開催しました。今回のテーマは、Functional Genomicsでありました。Stanford School of Medicine, Department of Anesthesiology, Perioperative and Pain Medicine(SLDDDRS)、慶應義塾大学医学部生理学教室、Keio University Yagami Data Security Labが主催し、KGRI、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)、科学技術振興機構(JST)が共催しました。ウェビナー形式で約100名の参加がありました。

先ず、Ronald G. Pearl教授(Stanford University; Chairman, SLDDDRS Stanford)と岡野栄之教授(慶應義塾大学医学部生理学教; Head of International Advisory Board of SLDDDRS)がOpening Remarksを行い、この慶應-スタンフォード Webinarの意義についての説明と、本Webinarは"Functional Genomics"というテーマで発生学の最新の知見と技術の発表が行われる旨の説明がありました。

引き続き、4名の演者による講演が行われました:

基調講演1では、スタンフォード大学のJoanna Wysocka教授が、顔面形成のメカニズムについて発表しました。顔面形成に重要な遺伝子であるSOX9遺伝子に着目し、その発現量をコントロールすることで濃度依存的な標的ゲノム領域を網羅的に同定しました。さらに、そのSOX9の発現量の変化が、実際に顔面形成にどのような影響を与えるかについて紹介されました。

基調講演2では、理化学研究所のPiero Carninci先生が、CAGE技術によって様々な細胞種における全転写産物を同定するFANTOMプロジェクトに関して紹介しました。その中で同定されたlncRNA(long non-coding RNA)の重要性に着目し、RADICL-seqという手法を用いてこれらlncRNAがゲノム上の様々な領域と相互作用していることを同定しました。さらに、これらlncRNAが細胞の分化に関与していることを紹介されました。

Short Talk 1では、慶應義塾大学の岩崎由香 医学部准教授が、PIWI-piRNAによる核内構造変化について発表しました。PIWI-piRNAがトランスポゾンを標的として核膜周辺に局在し、遺伝子発現を抑制しているメカニズムを紹介されました。

Short Talk 2では、慶應義塾大学の佐野坂司 医学部助教が、組織特異的な遺伝子発現制御機構について発表しました。CHD7が細胞種特異的なエンハンサー領域に結合して遺伝子発現を制御する研究が紹介されました。

パネリストおよびaudienceから活発な質疑応答も行われました。岡野栄之教授とPeter Kao教授(Stanford University; SLDDDRS Stanford)がClosing Remarksを行い、今回のWebinarについての総括が述べられました。

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