慶應義塾

出版記念トークイベント「慶應義塾の槇文彦-建築とアーバニズム思想」開催

公開日:2026.08.05
広報室

6月19日(金)、三田キャンパス北館ホールにて『慶應義塾の槇文彦 建築とアーバニズム思想』(慶應義塾大学出版会)の出版を記念してトークイベントが開催されました。建築家・槇文彦は幼少期から慶應義塾に学び、建築家として三田、日吉、湘南藤沢各キャンパスの施設設計を手がけました。この書籍はSFCにおいて2021年から5年にわたり行われた株式会社竹中工務店寄付講座「槇文彦建築とアーバニズム思想」の研究成果をまとめて書籍化したものです。

幼少期から大学生までを槇建築で過ごしたという伊藤塾長の挨拶に続き、槇文彦とは深い関係をもつ株式会社竹中工務店の竹中統一取締役名誉会長による槇建築を巡った様子も含めたご挨拶を口開けとして、前半の講演に進みました。神奈川大学建築学部の松隈洋教授による基調講演では「先駆者たちとの運命的な出会いに始まるモダニズム精神を受け継ごうとする清廉な意志」として、槇文彦において貫かれたモダニズムの精神が、多くの言葉を引用しながら、100年のモダニズムの歴史に連なるものとして、ひもとかれました。続いて槇文彦のご息女である坪井みどり氏と上西建築都市計画事務所代表の上西明氏により、若き日の「西方の旅」について家族の手に残された手帖の一部を読み解く形の貴重な紹介がされました。

後半では、登壇者3人に大野秀敏アプル総合計画事務所代表が加わり、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の池田靖史特任教授をモデレータとしてディスカッションが行われ、前半の講演を受けて、多岐にわたる話題が展開しました。そこでは、寄付講座の契機ともなったSFCに設置された槇文彦アーカイヴについても、新しい世代へと受け継いでいく重要な機能と教育的な意味も含めて語られました。また、参加者の中には関係者も多く、それらの方々からの発言も得ることができた貴重な機会でした。

基調講演 松隈洋氏(建築史家、神奈川大学建築学部教授)
ディスカッションの様子 松隈洋氏、上西明氏、坪井みどり氏、大野秀敏氏、池田靖史氏

撮影:岸 剛史