7月1日(水)、日吉キャンパスにて、教養研究センター主催の講演シリーズ「情報の教養学」が行われました。今年度のシリーズ第3回となるこの日は、伊藤公平慶應義塾長が「AI キャンパス構想」と題して講演を行い、塾生や教職員ら約70名が参加しました。
前半の講演では、2018年に採択された内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」から現在に至るまでの、慶應義塾におけるAI研究・教育の歩みと今後の展望が紹介されました。伊藤塾長は、塾生・研究者・職員にとって最高の「AIキャンパス」の実現を目指すと説明。AI・高度プログラミングコンソーシアム(AIC)や日吉生成AIラボ、慶應AIセンターなどの具体的な活動に触れながら、AI を単に「使う」だけでなく「作る」人材を育てる場としての方向性を示しました。
後半の質問応答では、参加者から活発な質問や意見が寄せられました。「学内のAIリソースをより広く知ってもらうにはどうすればよいか」「AIを学びに生かす際の注意点は何か」といった質問に加え、AIリテラシーを踏まえた授業評価への要望、「AIの普及によってAIが導き出す見解を調べた上で議論に臨む学生が増え、授業での熱量の高いディスカッションが減っているのではないか」という教室内の空気感も共有されました。
これに対し、伊藤塾長は、AI 時代であっても多様な意見を戦わせる「多事争論」の重要性は変わらないと改めて強調。参加者一人ひとりが、それぞれの立場で、これからの学びとAIとの向き合い方を考える貴重な機会となりました。
撮影:岸 剛史