2026年6月26日(金)、慶應義塾大学三田キャンパスにて、「国際刑事司法研究所」(兼 国際刑事裁判所(ICC)アジア太平洋学術ネットワーク事務所)の開所式が開催されました。
本研究所は、アジア太平洋地域における国際刑事司法の発展を支える研究・教育・対話の拠点として法学部に設置されました。その発足は、この地域における国際刑事司法の学術連携を一層強化する重要な一歩となりました。
慶應義塾大学とICCは、法学部、法学研究科、法務研究科を中心に研究・教育上の交流を重ね、2024年6月には、赤根智子ICC所長による慶應義塾大学での講演に際してMoU(基本合意書)を締結しました。2025年11月には第1回ICCアジア太平洋学術フォーラムを三田キャンパスで開催し、日本・韓国・モンゴルの10大学が参加するとともに、慶應義塾大学が日本およびアジア太平洋地域の大学全体のICCフォーカルポイント(統括役)を担うことが合意されました。本研究所は、この長年の交流の結実として、パートナー大学ネットワークの事務局機能を担い、フォーラムや関連する学術イベント、教育プログラムのコーディネート等を行います。
ICCをめぐる環境が一層厳しさを増す中、特定の国家や政治的立場から独立した学術対話の場を維持することの重要性が高まっています。本研究所は、慶應義塾の建学の精神である「独立自尊」のもと、学術的独立性を堅持しながら、国際刑事司法の健全な発展に寄与すること、そして日本・アジア太平洋から国際刑事司法の将来を担う人材を育てる「知の拠点」となることを目指します。
開所式には、伊藤公平塾長、岩谷十郎常任理事、亀井源太郎法学部長、長谷部潤外務省国際法局国際法課長、川淵武彦法務省大臣官房国際課長、山内由光国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)所長、クリスチャン・マールICC対外関係局長、フィリップ・オステン国際刑事司法研究所所長(法学部教授)が登壇しました。
この開所を契機として、今後、国際刑事司法をめぐる対話が一層促進され、アジア太平洋地域における学術的関与が深化していくことが期待されます。
撮影:森岡 史仁