10月9日(木)、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」伴走チームによるサイトビジットが、矢上キャンパスにて実施されました。
このサイトビジットは、①事業の中核となる研究拠点等を視察し実態を把握すること、②学⻑・⼤学執⾏部との対⾯での意⾒交換を通じ進捗状況や課題を把握することを目的としたものです。本学の担当サポーターであるベントン・キャロライン氏(筑波大学大学院ビジネスサイエンス系教授)を筆頭に、地域中核・特色ある研究大学の振興に係る伴走チームの首席サポーターである濵口道成氏(国⽴研究開発法⼈⽇本医療研究開発機構先進的研究開発戦略センター(AMED SCARDA)センター⻑)、次席サポーターである村上雅⼈氏(⼤学共同利⽤機関法⼈情報・システム研究機構監事)をはじめ、J-PEAKS研究大学群のリエゾンの方々、文部科学省、日本学術振興会の関係者29名(以下、J-PEAKS伴走チーム)が来塾しました。
まず、矢上キャンパス14棟創想館「マルチメディアルーム」において、伊藤公平塾長、斎木敏治常任理事、土屋大洋常任理事、山岸広太郎副理事をはじめ、中妻照雄グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)所長、新堂信昭イノベーション推進本部長、オルテア・サンペトラ世界トップレベル研究拠点(WPI)事務部門長、本学のJ-PEAKSリエゾンを務める長谷耕二研究連携推進本部長と連携大学・沖縄科学技術大学院大学(OIST)のJ-PEAKSリエゾンを務める⾺替弘道プロボストオフィス准副学⻑(研究財務・事務企画担当)による本学のJ-PEAKSの取組の説明が行われました。
続いて、村上俊之理工学部長、泰岡顕治理工学研究科委員長、多田宗弘理工学部教授より、今年度からスタートした矢上イノベーションラボラトリー(Yagami Innovation Laboratory、以下YIL)の産学連携による創発的人材育成、社会課題解決や新産業創出を目指すオープンイノベーションの試みについて紹介がありました。さらに、J-PEAKSとJST博士後期課程学生研究支援プロジェクト(Keio-SPRING)の連携の実績を中心に、本学の博士課程進学者増加の方策や博士人材育成の方法が詳述されました。
それを受けて、濵口道成氏や村上雅⼈氏、ベントン・キャロライン氏を中心とするJ-PEAKS伴走チームとの意見交換が行われました。「未来のコモンセンスをつくる研究大学」へ向けた本学J-PEAKSのイニシアティブの中から、国際的な大学間連携やOIST連携、全学的な実施体制、人文社会科学と自然科学の領域横断研究の方法、学問の社会実装やイノベーションの創出、博士人材の育成や活用など様々なトピックをめぐって活発な議論が展開されました。
次に、J-PEAKS伴走チームは、本学J-PEAKSの強みや特色ある研究拠点の1つである「量子コンピューティングセンター(KQCC)」や「マニュファクチャリングセンター」、そして「YIL」を視察しました。
IBMの量子コンピュータ実機「IBM Q」の最新版にアクセス出来る、アジア圏唯一のハブである量子コンピューティングセンターでは、センター長を務める山本直樹理工学部教授による量子制御や量子計算、量子力学や量子情報をめぐる知の最前線について説明が行われ、さまざまな議論が展開されました。また、マニュファクチャリングセンターでは、金属材料加工用の各種工作機械を視察し、最新の機材による実験や研究の成果について意見交換を行いました。
YILでは、研究成果の情報発信、産学連携の対話や教育プログラム等、様々な「集い」が開かれる場(1階)とともに、各研究テーマに沿った研究装置に学生が日常的に触れ、気軽に様々な挑戦を「試す」場(2階)を見学しました。
最後に、ベントン・キャロライン氏、濵口道成氏に、当日の意見交換と視察を振り返りつつ、本学が「未来のコモンセンスをつくる研究大学」へ向けて今後進めていくべき取組についてご講評をいただき、活気ある懇談会が催されました。サポーターの先生方からは「たいへん興味深く有意義なサイトビジットであった」とのコメントを頂戴しました。
慶應義塾大学は、今回のサイトビジットでいただいた様々な意見を、今後のJ-PEAKS事業の取組に活かしてまいります。
撮影:竹松 明季