慶應義塾

アンワル・イブラヒム・マレーシア首相による井筒俊彦記念講演会「A Feast of Civilisations: The Life and Mind of Toshihiko Izutsu」を開催

公開日:2024.06.04
広報室

2024/06/04

5月24日、慶應義塾大学は三田キャンパスにて、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相による講演会「A Feast of Civilisations: The Life and Mind of Toshihiko Izutsu」を開催しました。本講演会には、マレーシア首相府関係者、駐日マレーシア大使館関係者をはじめ、慶應義塾からは土屋大洋常任理事ほか学生・教職員など約130名が参加しました。

講演会冒頭、土屋常任理事は慶應義塾を代表してアンワル首相の来塾を歓迎するとともに、本学の文学部名誉教授であり、哲学者・言語学者・イスラーム学者であった井筒俊彦を記念して、同首相の講演会を実現できたことへの感謝の意を表しました。

アンワル首相は講演の中で、アラビア語にも同族の多言語にも通じ、原文の本質を理解できた井筒俊彦だからこそ成し遂げたコーランの日本語訳を、その偉業の一つとして讃えました。また、井筒が宗教研究で用いた「共感 (empathy)」によるアプローチは、違いを乗り越えるための対話の前提となるものですが、同首相は、「共感」は異なる信仰、民族、政治の間で紛争の絶えない今日の世界においても重要であると述べました。さらに、世界で進む分断と不寛容に打ち勝つグローバル社会を築くために、私たちが井筒の遺産を受け継いで共感と対話を続ける努力が必要であるとして、講演を締めくくりました。

講演に続く質疑応答では、会場の学生からマレーシア人と日本人の共生に関する質問などが投げかけられました。会場の参加者は、終始アンワル首相の言葉に真剣に聞き入っていました。

アンワル首相と握手を交わす土屋大洋常任理事
左から、岡田英史常任理事、野元晋言語文化研究所教授、池田幸弘常任理事、土屋大洋常任理事、アンワル首相、粕谷祐子法学部教授、山本信人法学部教授、神保謙総合政策学部教授
総合司会を務める野中葉総合政策学部准教授
アンワル首相
アンワル首相のスピーチに聞き入る慶應義塾関係者(手前)およびマレーシア首相府・大使館関係者(奥)
アンワル首相のスピーチに聞き入る学生・教職員
講演会会場の様子
アンワル首相へ質問を行う学生
土屋常任理事と学生からの質問に答えるアンワル首相
慶應義塾図書館所蔵井筒俊彦旧蔵本ならびに井筒俊彦著作本の一部

撮影:岸 剛史