松下 弘道
マツシタ ヒロミチ
医学部 臨床検査医学教室 教授
研究概要
1. AI・画像解析を利用した新たな検査モダリティーの開発 検査領域においては、顕微鏡診断等の検査技師の目によるサンプルや標本・培地等の質的診断が重視されてきた。これを近年、発展しつつある人工知能やコンピューター画像解析技術を用いて、診断支援するシステムの開発を進めている。国内でも導入が限られている全自動化システムを導入し、培地等の検査所見のデジタル化を率先して進めている微生物検査室を中心に、顕微鏡所見やデジタル画像等のAI・画像解析技術の開発・臨床応用を進める研究を産学連携体制の上で推進している。 2. 免疫評価へのPOCT技術の活用と一般化技術の開発 大型の測定機器を必要とせずいつでもどこでも迅速に検査診断可能なPOCT(point of care testing)技術は、医療資源の有効利用の観点から注目が集まっている。これまで展開してきた、ウイルス感染症やワクチン等に対する液性・細胞性応答を解明する研究を発展させ、産学連携の上でウイルス感染症やワクチンに対する免疫応答をPOCTとデジタル技術を用いて定量的に評価するシステムの開発に取り組んでいる。さらにアプリケーション等でその結果を一般市民の健康管理に広く活用する技術の開発を進めている。 3. LC-MS/MSによる低分子物質の分析手法の開発 ステロイドなどの低分子物質の生体試料中濃度は、病態や病勢を把握する上で重要な意味をもつ。しかし、類似物質を多く含む生体試料中の低分子物質測定は、臨床検査の主な測定法である抗原抗体反応では特異性が低く正確な測定ができない場合がある。臨床検査科では、抗体を開発せずに測定法構築を可能とする高速液体クロマトグラフタンデム質量分析装置 (LC-MS/MS)により種々の低分子化合物の正確な測定を試みている。これにより、新たな臨床検査項目の創出ならびに測定法の開発を行っている。 4. メタクロマジー核酸染色による血球分析法の研究 自動血球分析装置では、血球に含まれるRNA核酸量から幼若性を検出しているが、単一核酸染色を用いるためRNA情報だけを抽出することができない。メタクロマジー核酸染色では、RNA量とDNA量を染め分けることが可能である。この方法を用いて得られた新規計測項目について、臨床評価および技術検証を進めている。
専門
臨床検査医学、検査血液学
論文指導資格
医学研究科における論文指導資格
修士/博士