慶應義塾

陣崎 雅弘

ジンザキ マサヒロ

医学部 放射線科学(診断)教室 教授

研究概要

1. 画像病理対比に基づく診断基準の確立 診断基準の確立は、画像診断の中核をなす研究です。主に、循環器、消化器外科、泌尿器領域で行っています。例えば、冠動脈の不安定プラークの画像所見の検討を、ご遺体の摘出心臓を使って行っています。また、腎臓では、癌と不要に摘出された良性腫瘍のそれぞれの特徴所見を明らかにし、腎腫瘍の誤診率を他施設の10分の1に減らせています。更に、腎良性腫瘍の画像所見の国際分類をも提唱し、腎腫瘍の画像診断学を構築しています。今後は、ゲノムとの対比を行い予後予測の診断学を作っていきます。 2. 検査の非侵襲化と効率化の研究 主に造影X線検査や侵襲的検査を非侵襲的なCT、MRに置き換えて行くことを行っています。具体的には、冠動脈血管造影を冠動脈CTに置き換えて行くこと、排泄性尿路造影をCT urographyに置き換えて行くこと、膀胱鏡をダイナミックCTに置換して行くこと、などを行っています。いずれも検査法の確立をまず行い、病変検出精度を検討し有用性を証明し、適切な画像表示法も開発しています。また、CTを主軸としたこれらの領域の検査体系の中で、超音波や拡散強調像などのMR検査の位置づけも明らかにしています。これらの研究により、どのような患者にどの検査を行い、画像所見からどのような治療方針を立てればよいかという診断アルゴリズムを構築し、その成果を国内のガイドラインや取り扱い規約に記載してきましたし、国際ガイドラインにも引用されるようになっています。 3. 新たな機器開発 この10年くらいは3次元診断の研究を行い、現在では4次元診断の研究を行っています。また、2重エネルギーCT(図1),高分解能CTなどの開発に関わっています。これらの知見はフォトンカウンティングCTに繋がるものと思います。更に新しい次世代CTをも開発しており、2,3年後に患者に応用可能と思われます。 4. 新たな領域開発 これから可視化を推進していくべき領域は神経とリンパ系だと考えています。末梢神経は、MRや超音波で描出が可能になり始め、リンパ系も胸管(図2)がMRでようやく可視化されるようになったところです。これから5年程度で末梢神経やリンパ系の更なる可視化に挑戦します。

専門

画像診断学

論文指導資格

医学研究科における論文指導資格

修士/博士

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