画像:三田キャンパスのメジロ
三田や信濃町、芝共立キャンパスは都会の中にありますが、周囲には意外なほど緑が多く、街に暮らす野鳥たちと出会えます。日吉、矢上、湘南藤沢は郊外に位置し、さらに多くの鳥が四季を通じて訪れます。
春、ウグイスが鳴き、キャンパスの桜の花にはメジロ、ヒヨドリ、スズメが花の蜜を吸いにやってきます。メジロやヒヨドリは花の中にクチバシを入れて上手に蜜を吸いますが、スズメはクチバシが短く太いので、花を食いちぎって蜜を吸います。桜の花が花弁ごと落ちていたら、それはスズメの仕業です。
桜が散り、履修申告も終わる頃にはシジュウカラの「ツツピー、ツツピー」と言った囀りが聞こえてきます。鳥たちの恋の季節の始まりです。子育て中のカラスはヒナを守るために、巣の側を通る人間を「ガーガー」と低く鳴き威嚇するので注意が必要。夏を告げる鳥ツバメも見かけるようになり、湘南藤沢メディアセンターではほぼ毎年ツバメが営巣し、塾生たちもヒナが巣立っていくのを暖かく見守っています。
夏鳥の中には山間部に向かう旅の途中でキャンパスに立ち寄るものもいます。すぐいなくなってしまうので、カッコウやキビタキなどを見ることができたらとてもラッキーです。
秋学期が始まると間もなく冬鳥と呼ばれるツグミ、ジョウビタキ、寒い山から下りてくるモズ、アオジなどがやってきます。落ちたギンナンをついばむ鳥の姿も見られます。SFCの鴨池では、マガモ、コガモ等様々なカモが訪れます。冬は木の葉が落ち、鳥を見つけやすい季節です。ツグミは地面で立ち止まって胸を張っているので探しやすいです。
季節を問わず見られる鳥は、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、メジロ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ドバト、キジバト、ムクドリ、カワラヒワ、ハクセキレイ、オナガやコゲラなど。カワラヒワは、「キリキリキリ」という鳴き声で、飛んだ時に見える翼の黄色斑が特徴です。オナガは、黒い帽子をかぶったような頭を持つ白、水色、グレーの綺麗な鳥です。数羽の群れで「ギューイ、キュッキュ」と大きな声で鳴きながら飛んでいきます。小さなキツツキのコゲラは「ギー、ギー」と鳴いて木を叩いていたりします。矢上川ではカワセミ、カワウ、サギ類を見ることができます。
日吉では慶應大学野鳥の会と日吉丸の会、SFCでは一ノ瀬研究室で鳥の観察記録が作成されていますが、その他のキャンパスに記録がありません。野鳥の観察記録は科学的研究や自然保護に貢献することができます。今は個人の観察記録を登録するeBird というデータベースもあるので、キャンパスで見かけた鳥を登録することもできます。
(元メディアセンター本部事務長 松本和子)
※所属・職名等は本誌発刊当時のものです。