共同研究・競争的資金等の研究課題
宮本 和範
準安定結合・中間体・電子状態の活用により創出する三次元化学空間
- 担当区分
- :研究代表者
- 研究者
- :宮本 和範
- 研究種目
- :基盤研究(A)
- 研究費種別
- :補助金
電荷シフト結合:発生・物性・理論・合成化学的利用
- 制度名
- :科学研究費助成事業
- 研究者
- :内山 真伸, 宮本 和範
- 研究種目
- :基盤研究(A)
電荷シフト結合 / プロペラン
分子・原子レベルで物性を制御し、生命科学・物質科学に資する『化学』の最も大切な概念は、「結合」である。なぜなら、分子は構成する「結合」の特性により、特有の幾何(立体)構造と電子構造が生じ、機能や物性が現れるからである。有機化学における結合としては、古くより「共有結合」と「イオン結合」が有名であるが、本研究では、1990年代に提唱されはじめた<電荷シフト結合>に着目し、その合成法や活性化法・利用法を開発し、この『準安定結合』に関する構造化学・物理化学・理論化学・合成化学を展開したい。 分子・原子レベルで物性を制御し、生命科学・物質科学に資する『化学』の最も大切な概念は、「結合」である。なぜなら、分子は構成する「 結合」の特性により、特有の幾何(立体)構造と電子構造が生じ、機能や物性が現れるからである。有機化学における結合としては、古くより「 共有結合」と「イオン結合」が有名であるが、本研究では、1990年代に提唱されはじめた<電荷シフト結合>に着目し、その合成法や活性化法・ 利用法を開発し、この『準安定結合』に関する構造化学・物理化学・理論化学・合成化学を展開したい。具体的には、「プロペラン」「二原子炭素(C2)」「かご型分子・クラスター分子」「ナノカーボン」の合成化学に革新をもたらし、<電荷シフト結合>の本質を探る基礎学理と物質科学・生命科学に新たな三次元立体電子空間を提供するための有機化学・合成化学・理論化 学を創出することを目指し研究を行っている。本年度は、「『C2 の常温・常圧化学合成』を基盤として、水や酸素や窒素といった小分子との反応」「『新たなケミカルスペースを切り拓く』三次元ビシクロ化合物として、籠型アルカンの一種であるキュバンの化学に取り組んだ。さらに、世界初の常温常圧におけるメタベンザインの発生(ベンゼン環内での電荷シフト結合の生成:成果の一部を Natute Synthesis に報告)」を実現した。 本研究では、<電荷シフト結合><異常原子価結合>といった『準安定結合』の合成法や活性化法・利用法の開拓により、新たな基礎学理と物質科学・生命科学に新たな三次元立体電子空間を提供するための有機化学・合成化学・理論化学を創出することを目指している。<電荷シフト結合>に関しては、本研究課題の基盤となる「二原子炭素(C2)の常温・常圧化学合成法の開発」「各種プロペランの合成手法の開拓」「メタベンザインの常温常圧発生法の開発と合成化学的利用」について取り組み、多くの課題においてその手法の確立を実現しており、研究計画は順調に進行している。 <電荷シフト結合>に関するプロジェクトでは、これまで利用されてこなかった各種プロペラン・電荷シフト結合の合成化学を拓くことで、三次元に拡がるケミカルスペースを開拓し、創薬科学・物質科学の新たな可能性に挑戦する。中でも の研究課題では、最近我々が開発した「C2 の常温常圧における化学合成を基軸として、この C2 分子から様々なナノカーボン(炭素同素体)のボトムアップ合成手法を確立し、新たな三次元化学空間の開拓に挑む。<超原子価結合> のプロジェクトでは、<超原子価ハロゲン結合>に焦点を当て、その異常に高い反応性を利活用し『準安定結合』の合成化学を切り拓き、三次元化学空間の構築に挑む予定である。