
田中 茂
タナカ シゲル
Tanaka, Shigeru
理工学部/名誉教授基本情報
関連リンク
研究者番号
10137987
略歴
総合紹介
“拡散スクラバー法”は、ガスの拡散を利用したガスの捕集法であり、例えば、多孔質のテフロンチューブに空気を流すと空気中のガス成分は拡散し、テフロンチューブ内壁の孔を透過する。テフロンチューブの外側にガスを吸収する水等を配置しておけば、そのままガス成分を吸収することができる。又、空気中の粒子は、ガスと異なり拡散係数が小さいので、そのまま空気の流れと共にテフロンチューブを通過する。従って、シンプルな多孔質テフロンチューブを用いるだけで、粒子と分別して、空気中のガス成分のみを捕集することができる画期的なガスの捕集方法である。 多種類の有害物質が氾濫する現代社会においては、ごく低濃度でも有害性を発する物質が数多く検出されている。そこで、拡散スクラバー法を用いたシンプルな装置による簡便性・経済性に優れた多種類の有害ガス成分の簡便なモニタリング装置を開発した。拡散スクラバーをミニチュア化し、有害ガス成分をわずか1ml程度の極めて少ない溶液中に捕集することが可能となれば、旧来の比色分析でも十分に測定が行えるので、結果的に高感度で優れた機動性を持つ新たな有害ガスの分析手法となる。従って、従来の高価で比較的大きな機器分析装置を用いてラボにおいて行っていた分析を安価で容易に持ち運べるコンパクトなLED(発光ダイオード)簡易比色計を用いて現場で行い、現場でのリアルタイムでの有害ガスの測定を可能とした。 現在、室内空気汚染への社会的関心の高まりから、多数の空気清浄技術の研究が行われている。 しかしながら、問題の重要性に比較して、その多くの技術は、既存の化学フィルター法、活性炭等の吸着剤による除去技術を単に転用したものが多く、実際に有害ガスの除去能力や処理量が充分とは言えない。 一方、拡散スクラバー法は、空気を濾過して処理を行うフィルターや活性炭等の吸着剤とは異なり、通気抵抗が極めて少なく、簡便な装置により連続的に大量の汚染空気を処理できる。従って、今後、住宅、ビル、トイレ、病院、美術館、クリーンルーム、動物飼育舎等の様々な生活・生産の室内環境において、拡散スクラバー法による空気清浄技術が、国内外で広く利用され普及することが期待できる。
経歴
慶應義塾大学 理工学部専任者会議 幹事会委員
慶應義塾大学 理工学部応用化学科 助教授
慶應義塾大学 理工学部 学習指導副主任
研究
研究キーワード
- 環境化学
- 地球化学
- 環境分析
- 環境分析
研究分野
環境動態解析
環境影響評価 / 環境保全
宇宙惑星科学 / 地球化学
分析化学 / 分離・精製・検出法
社会活動