人口移動のグローバリゼーションにより世界の国民国家・地域が多文化社会化している点に注目し、多文化社会の国民統合には、従来の同化主義ではなく、多文化主義が必要であると論じたうえで、多文化主義の特徴・具体的な政策を論じるとともに、多文化主義の可能性と限界について論及する。グローバリゼーション、人種・民族・エスニシティ、多文化主義、本質主義、社会構築主義などがキーワードである。
人口移動のグローバリゼーションや人権意識の世界的普及のもと、世界各地の国民国家の多文化・多民族社会化にともなう文化戦争(民族紛争)を防ぐために、人々が人種・民族・エスニシティにこだわる理由を解明し、また、問題解決のための多文化主義の可能性と限界を体系的に考察したものである。
囚人流刑者を中心とする英国系入植者以後のオーストラリアの人種・民族・エスニック集団関係の歴史的変遷を明らかにする。そのための理論的枠組みを整理した後に、白豪主義の成立過程、そして白豪主義終焉と多文化主義成立過程を論じる。