慶應義塾

少ない量子計算資源で現実的な開放量子系のシミュレーションを実現

-散逸や粒子損失を含む量子材料・非平衡現象の解析に向けて-

公開日:2026.09.14
広報室

慶應義塾大学

慶應義塾大学 量子コンピューティングセンターの研究グループは、外界との相互作用を受ける量子系である「開放量子系」を、量子コンピュータを用いて高精度かつ省資源にシミュレーションするための新しい量子アルゴリズムを開発しました。

本研究は、加藤準平氏(慶應義塾大学大学院理工学研究科 後期博士課程学生 兼 株式会社 三菱UFJ銀行)、和田凱渡氏(研究当時 同大学大学院同研究科 後期博士課程学生)、伊藤康介氏(トヨタ自動車株式会社)、山本直樹氏(同大学理工学部物理情報工学科教授、慶應義塾大学量子コンピューティングセンター長)らによる産学連携の共同研究成果です。本手法は、新たなランダム量子回路を導入することで、計算に必要な量子ビット等の計算資源を従来よりも大幅に減らすことに成功しています。本成果は、量子材料や非平衡量子現象、輸送現象など、古典コンピュータでは解析が難しい現実的な量子多体系を、将来の初期誤り耐性量子コンピュータで調べるための基盤技術となり、量子多体系の解析を超えた多くの領域への応用が期待されます。

本研究の詳細は、2026年9月4日(米国東部夏時間)に、米国科学雑誌『PRX Quantum』のオンライン版に掲載されました。

プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

プレスリリース(PDF)