慶應義塾

トリカヘチャタテのメスはペニスの他にコックも持つ-切替弁を持つ生物を世界で初めて発見-

公開日:2018.10.17
広報室

2018/10/17

北海道大学

慶應義塾大学

本研究成果のポイント

  • 生殖器が逆転した昆虫、トリカヘチャタテのメスが、精液の流れを切り替える弁を持つことを発見。

  • 生物は心臓の逆流防止弁など様々なタイプの弁を進化させてきたが、切替弁の確認は初めて。

  • 切替弁で精液(栄養)を多く保持できるようになったことが、メスペニス進化の要因の一つと推定。

北海道大学大学院農学研究院の吉澤和徳准教授、慶應義塾大学生物学教室の上村佳孝准教授らの国際研究グループは、メスがペニスを持つ昆虫、トリカヘチャタテから、生物では初めてとなる切替弁の存在を発見しました。

トリカヘチャタテのオスは交尾に際し、精子と栄養の入ったカプセルをメスに渡します。この栄養をめぐって、メスの交尾に対する積極性が増したことが、メスペニス進化の最大の要因と考えられています。今回新たに発見された切替弁は、メスの精子貯蔵器官の入り口に存在し、これによりトリカヘチャタテのメスは、切替弁を持たない昆虫の2倍の精液カプセルを一度に受け取ることができます。より多くの精液を受け取れるようになった結果、精液の栄養をめぐるメスの競争がより激しくなったことで、メスペニスの進化が促進されたと考えられます。

なお、本研究成果は、2018年10月16日(火)公開のeLife誌に掲載されました。

プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

プレスリリース(PDF)