慶應義塾

第5回助成

The 5th International Symposium for Japanese Kampo Medicine (ISJKM)(2019年9月4日~11日)(ドイツ・ハンミュンデン)

ドイツ・ハンミュンデンにおいて、"Prediction of traditional clinical diagnostic patterns, deficiency-excess and cold-heat patterns, in Japanese Kampo medicine: A multicentre prospective observational study"という演題で口頭発表を行いました。

国際疾病分類第11回改訂版(ICD-11)が2019年5月のWHO総会にて承認されました。このICD-11では、主に日本、中国および韓国等、東アジアで確立された伝統的な医学を含む「伝統医学」の章(第26章 伝統医学の病態-モジュールI)が追加されました。このような背景の中、私は現在、漢方専門医でない医師や漢方薬・生薬認定薬剤師でない薬剤師でも、簡便に患者の「証」を見極め、漢方薬の選択あるいは処方監査を可能とする機械学習を用いた支援システムの開発を行っております。本報告では、日本国内の漢方専門医療施設6施設から集積したデータを用い、患者の問診結果から、漢方の証である虚実と寒熱を予測する式の作成、予測式に寄与度が高い問診項目の抽出を行い、発表しました。得られた予測式に寄与度が高い問診項目は、先行研究において挙げられていた問診項目とは異なり、ICD-11の証の定義と一致しました。

質疑応答の一例としては、海外で漢方を用いている医師から、得られた証予測式が、東アジア系人種以外でも同様に証を予測することが可能であるかなど、多くの有益な議論を行うことができました。

最後に、今回多大なるご支援を賜りました佐藤製薬株式会社に厚く御礼申し上げます。

(大学院薬学研究科 博士課程3年/前田 絢子)

Neuroscience2019(2019年10月19日~23日)(アメリカ・シカゴ)

シカゴで開催されたNeuroscience 2019、3日目 (10月21日) のposter sessionに「Postnatal elimination of slow-type motor neurons induces late-onset neuromuscular deficits in mice: red muscle atrophy, posture abnormality and kinetic tremor」という題目で参加しました。

本学会は神経系の学会として世界最大規模であり、多様なバックグラウンドの研究者が参加します。Poster、exhibition、symposiumではそれぞれ非常に多くの演題が存在し、そのどれもが非常に刺激的でした。最先端の神経科学を肌で感じることができたように思います。

自身の発表では非常に多くの研究者の方々が私の研究に興味を持ってくださり、活発な議論を行うことができました。専門分野に関わらず研究者の方々のアドバイスは的を射たものが多く、今後の研究に活かしていかなければならないと思います。また、「この研究はとても興味深いから頑張って」や「この内容はいつ論文になるの?」といった励ましの言葉をいただくこともあり、これまでの努力が肯定されたように感じました。

しかし、私の語学力が至らないばかりに議論を深めるチャンスを逃してしまう場面がありました。語学力さえ足りていれば自身の研究をさらに良いものにできるチャンスがあったと考えると非常に悔しいです。研究力ばかりでなく語学力も向上させ、次回はより一層有意義な議論を行うことができるよう精進したいと思います。

このような非常に貴重な経験をさせていただいたのはひとえに佐藤製薬株式会社様のご支援によるものです。この場をお借りして深く感謝申し上げます。

(大学院薬学研究科 修士課程1年/神島 海)

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The Asian Federation for Pharmaceutical Sciences (AFPS) Conference 2019 in conjunction with the 4th International Conference on Advance Pharmacy and Pharmaceutical Sciences (ICAPPS)(2019年10月23日~27日)(インドネシア・バリ)

インドネシア・バリで行われた The Asian Federation for Pharmaceutical Sciences (AFPS) Conference 2019 in conjunction with the 4th International Conference on Advance Pharmacy and Pharmaceutical Sciences (ICAPPS) において、「Irbesartan has lower fetal toxicity and transfer compared to olmesartan in rats」という演題でポスター発表を行った。

本研究では、その胎児毒性によって妊婦への投与が禁忌となっているAngiotensin II receptor blockerのなかで、FDA有害事象報告システムにおける羊水過少症報告率が大きく異なるolmesartanとirbesartanに着目し、胎児毒性および胎児移行性の差を調べた。また、胎児移行性の差を生み出している要因としてトランスポーターの関与を考え、OATP2B1が関与している可能性が示された。

発表時には、日本だけでなく海外の方も興味を持って下さり、発表時間を最大限使って何人もの方と議論を交わすことができた。olmesartanとirbesartanがトランスポーターに対する基質認識性が異なることに対して、構造の違いについての質問や構造活性相関についてのご助言をいただくなど、様々な分野の研究者の方が集まる学会ならではの経験をすることができた。今回の貴重な経験をもとに、より一層力を入れて研究に取り組む所存である。

末筆ではございますが、今回の学会参加にあたり、諸経費を補助していただきました佐藤製薬株式会社様に、心より御礼申し上げます。本当に貴重な経験をさせていただきました。誠にありがとうございます。

(大学院薬学研究科 修士課程2年/石川 優)

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The Asian Federation for Pharmaceutical Sciences (AFPS) Conference 2019 in conjunction with the 4th International Conference on Advance Pharmacy and Pharmaceutical Sciences (ICAPPS)(2019年10月23日~27日)(インドネシア・バリ)

この度、インドネシア・バリにて開催された、薬剤学を主題とする The Asian Federation for Pharmaceutical Sciences (AFPS) Conference 2019 に参加しましたため、ご報告致します。本学会において、私は「Effect of maternofetal albumin concentration gradient in rodents on interspecies difference in fetal drug transfer between rodents and human」という題目でポスター発表を行いました。具体的には、①タンパク結合率の違いが要因となってラット胎児移行性を見かけ上低く見積もっていることを実証し、タンパク非結合型薬物濃度比で評価することで胎児移行性のラットからヒトへの外挿精度を向上できること、②本研究の成果が、妊娠期薬物治療のリスク評価において、動物データからヒトへの外挿精度を向上させるための新たな指標を提示する画期的なものであること、を発表しました。ポスター発表中の質疑応答では、英語で議論することの難しさから悔しい思いをしました。しかし、本研究の成果である新たな指標について、様々な角度からご質問やご指摘を数多く頂くことができ、これまでなかった着想が得られ今後重点的に取り組むべき課題が明確になりました。また、学会期間中には様々な研究者と交流する機会があり、同世代の学生のレベルに強く刺激を受け、大変貴重な経験であったと感じています。本学会で得られたことを今後の研究活動に活かして、より一層精進していく所存です。最後になりますが、本学会への参加は、佐藤製薬株式会社様から研究奨励金を頂くことで実現しました。この場を借りて心より御礼申し上げます。

(大学院薬学研究科 修士課程2年/野村 岳広)

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第42回 日本分子生物学会年会(2019年12月2日~6日)(福岡県・福岡市)

福岡県で行われた、「第42回日本分子生物学会年会」に参加し、ポスター発表を行いました。

従来の構造解析の手法では、膜電位を形成した条件での解析が困難であり、心筋細胞の膜電位に応じて機能するhERGの開閉機構は不明でした。そこで我々は、hERGの膜電位形成時の機能状態に結合し安定化するペプチド毒素APETx1を利用することで、hERGの膜電位依存的な開閉機構を解明することを目指しました。本学会では、APETx1とhERGの変異体の電気生理学的解析を行い、両者の相互作用に関わるアミノ酸残基を同定したことを発表しました。発表においては、企業の研究者など普段は関わることのできない多くの方に聞いていただき、活発に議論を行うことができました。また、自らの発表以外にも、他の研究者の発表を聴講することで、独創的な発想や研究技術を直接学ぶことができ、視野を大きく広げることに繋がりました。本学会を通じて、今後取り組むべき課題が明確となったとともに、自分自身の興味の幅を広げることができたと感じます。今後は本学会で学んだことを最大限に活かし、自身の研究をさらに発展させるよう全力で取り組む所存です。

最後になりましたが、本学会発表は佐藤製薬株式会社様からSato Pharmaceutical Research Encouragement Awardによる多大なサポートをいただき実現致しました。厚く御礼申し上げます。

(大学院薬学研究科 博士課程3年/松村 一輝)

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第66回日本化学療法学会東日本支部総会(2019年10月16日~18日)(宮城県・仙台市)

私は、第66回日本化学療法学会東日本支部総会・第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会合同学会にて、「Clostridioides difficile感染症治療薬の有効性と安全性に関する検討」という演題で口頭発表させていただきました。

Clostridioides difficileは芽胞形成性のグラム陽性桿菌であり、医療関連の感染性下痢症を起こす代表的な菌です。国によって強毒素株の分布が異なるため、日本のClostridioides difficile感染症(CDI)診療ガイドラインと米国のガイドラインでは非重症例に対する第一選択薬が異なります。しかし、日本において重症度を分類して治療薬の有効性を調査した報告はほとんどありません。そこで日本のガイドラインの妥当性を検証するため、本研究では、CDIに対する治療薬の有効性・安全性について後方視的に検討しました。

学会では私の研究テーマと同じCDIに関する発表がいくつかなされており、自分にはない視点やテーマで研究をされていて新たな発見を知ることができました。また、シンポジウムにも参加させていただき、最新の知見を得ることができました。今回勉強させていただいたことは今後の研究に生かしていきたいと思います。学会に参加させていただき、とても貴重な経験をすることができました。

最後になりますが、本学会への参加は、佐藤製薬株式会社様からのご支援により実現いたしました。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

(薬学部薬学科 6年/三澤 可奈)

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第4回日本薬学教育学会大会(2019年8月24日~25日)(大阪府・豊中市)

薬学実務実習は様々な教育方略の開発が進む一方で、そのアウトカムである学習効果に関するエビデンスが少ない現状にあります。私は教育および社会心理学の観点から、学習効果を解析する研究を行っています。

実習生は様々な薬剤師業務を経験する中で、学習行動に対する自信や得意分野を認識します。我々は先行研究において、実習生の薬学専門知識に対する自己効力(自信や得意である等の心理)が学習成果に正相関することを示しました。

本発表は、誰しもに備わる「一般性自己効力」が成功体験に及ぼす影響について報告しました。一般性自己効力感は日常的な行動可否判断に対する予測精度が高い一方で、薬学教育における行動との関連は確立していません。本研究から、薬局実習生の一般性自己効力は実務実習により上昇し、学業に自信がある実習生はこの変化量が大きく、一般性自己効力は調剤、服薬指導に対する学習を惹起することで間接的に成功体験を促していたことが明らかとなりました。これらのことから、私は実習生の一般性自己効力が実務実習教育を構築するうえで有用な学習効果の予測因子であると考えています。

学会では、多方面の教育研究者から有用なご助言を頂き、さらに優秀発表賞を受賞致しました。本会で得た学びを論文投稿、継続研究に生かしていく所存です。

また、学会発表に際しまして、研究奨励資金をご出資いただいた佐藤製薬株式会社様に厚く御礼申し上げます。

(大学院薬学研究科 博士課程1年/菊山 史博)

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ISPE's 12th Asian Conference on Pharmacoepidemiology and 25th Japanese Conference on Pharmacoepidemiology joint meeting(2019年10月10日~13日)(京都府・京都市)

今回私は、京都市勧業館みやこめっせにて開催されましたISPE's 12th Asian Conference on Pharmacoepidemiology and 25th Japanese Conference on Pharmacoepidemiology joint meetingにて、Identification of Background Factors Affecting the Risk of Specific Adverse Drug Reactions in Patients Receiving Dipeptidyl Peptidase 4 Inhibitorsという表題でポスター発表を行いました。自発報告データベースを利用した副作用発現の要因解析の手法として潜在クラス分析に着目し、本邦の自発報告データベースJADERにおいて糖尿病治療薬であるDPP-4阻害薬が被疑薬として報告されている副作用症例を対象に潜在クラス分析を行うことで患者背景因子の抽出が可能であるか否かについて検討した研究結果をアジアの研究者と共有しました。発表の中で、薬剤疫学分野の研究者との討論を通じて現在の研究の課題点や今後の展望の契機となるような意見をいただくことができました。また、アジアに限らず世界各地から集まった薬剤疫学の専門家による研究発表や講演を聴講することで、研究手法や利用できる医療データベースなど薬剤疫学に関して知見を広めることができました。本学会への参加は、今後研究者として成長するにあたりひとつの重要な経験となると思われます。最後になりますが、この度本学会に参加するにあたり、佐藤製薬株式会社様にご支援賜りましたことを厚く御礼申し上げます。

(薬学部薬学科 6年/加世田 大梧)

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第66回日本化学療法学会東日本支部総会(2019年10月16日~18日)(宮城県・仙台市)

この度は、佐藤製薬株式会社 Research Encouragement Award に採択いただきまして、誠にありがとうございます。私は、仙台国際センターで行われた第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会・第66回日本化学療法学会東日本支部総会 合同学会に参加し、「血液疾患患者におけるフルコナゾールの母集団薬物動態解析」という演題で口頭発表を行いました。この研究では、血液疾患患者において深在性真菌症の予防に用いられる、フルコナゾールの患者個々に応じた投与設計法の確立を目的とし、母集団薬物動態解析を行いました。その結果、体重と腎機能が薬物動態に影響することが明らかになり、解析で得られたモデル式を基に、体重と腎機能別の投与設計ノモグラムを作成しました。学会では、研究背景や血中濃度測定についてのご質問を頂き、相手に分かりやすく説明をするためには、研究テーマやその周辺の知識についてのより深い理解が必要だと感じました。また、感染症や抗菌薬を専門とする研究者や臨床の先生方の講演や発表を聴くことができ、最新の知見を深めるとともに、発表方法や質問への対応方法についても学ぶことができました。この経験を今後の研究や発表を行う際の糧として、更なる努力を重ねていきたいと存じます。学会に参加するにあたり、多大なるご支援を賜りました佐藤製薬株式会社様に心より感謝申し上げます。

(薬学部薬学科 6年/磯野 ひかる)

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第66回日本化学療法学会東日本支部総会(2019年10月16日~19日)(宮城県・仙台市)

仙台国際センターで行われた「第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会・第66回日本化学療法学会東日本支部総会 合同学会」に参加し、「腎障害患者におけるダプトマイシンの母集団薬物動態解析」という演題で口頭発表を行いました。ダプトマイシンは主に腎臓から排泄される抗MRSA薬であり、ガイドラインでは高用量での使用も推奨されています。しかし、日本人の腎障害患者に焦点を当てた母集団薬物動態解析がないため、腎障害患者に高用量投与を行う際の有効性、安全性を担保した投与法は明らかではありません。そこで、ダプトマイシン投与患者を対象に母集団薬物動態解析を行い、腎障害患者に対して効果的で安全な投与設計法を構築しました。

今学会では、その投与設計法について発表を行い、実際に臨床現場で活躍している医師や薬剤師の方々とディスカッションを行う貴重な機会となりました。具体的には、ダプトマイシンの投与間隔について添付文書上では、クレアチニンクリアランス<30 mL/minの重度腎障害患者には、48時間ごとの投与が推奨されているのに対し、今発表の投与設計では24時間ごとの設計を行っていました。これについて、有効性と安全性の観点から議論を行うことができました。

最後に、本学会に参加するにあたり、支援をいただきました佐藤製薬株式会社様に心よりお礼申し上げます。

(薬学部薬学科 6年/伊藤 勇人)

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第4回日本薬学教育学会大会(2019年8月24日~25日)(大阪府・豊中市)

私は、2019年8月24日(土)~8月25日(日)に大阪大学にて開催された第4回日本薬学教育学会大会に参加し、「倫理観を醸成するための効果的な授業形態に関する考察」という演題でポスター発表を行いました。

医療人としての倫理観を醸成するためには、積極的かつ多面的な思考力を養うことが必要であり、学修者が主体的に参加するアクティブラーニングが有効とされています。しかし、薬学教育においてアクティブラーニングによる倫理観への影響を調査した研究はほとんどありませんでした。そこで、本研究では慶應義塾大学薬学部で開講されているアクティブラーニング型授業「生命科学と倫理」の受講者を対象にしてアンケート調査を行い、この授業形態が倫理観を養うのに効果的だあることを明らかにしました。

ポスターセッションの時には、薬学教育に関わる先生方から大変貴重なご意見・ご質問をいただき、私にとって気づきや学びが多い有意義な時間となりました。先生方とディスカッションをしていく中で、新たな視点も得ることができました。また、周りで発表していた他大学の学生とも様々な意見を交わし、今後の励みにもなり、自分にとってとても充実した学会参加となりました。この経験を活かし、さらに研究活動・学業に精進して参ります。最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった佐藤製薬株式会社様に厚く御礼申し上げます。

(薬学部薬学科 6年/内藤 くるみ)

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佐藤製薬株式会社研究奨励資金 過去の活動報告一覧

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