執筆者プロフィール
丸田 ひかり
薬学部丸田 ひかり
薬学部
私はアメリカ・フロリダ大学にて4週間の実習に参加し、主にアメリカと日本の医療体制の違いについて、座学だけでなく見学を通して直接学ぶことができました。
実習を通して最も印象に残ったのは、アメリカと日本の社会保険制度の違い、そしてその違いに伴って薬剤師に求められる役割が異なるという点です。日本とは異なり公的社会保険制度のないアメリカでは、患者が加入している保険会社によって、保険の適用範囲や治療薬が異なります。大手薬局チェーンの見学では、薬剤師が医師からの電子処方箋を受け取った後、治療薬の用量や日数、副作用などを確認するだけでなく、患者の保険内容を踏まえて最適な治療プランであるかを短時間で判断し、必要に応じて医師に処方変更を提案する姿がとても印象的でした。また、大手薬局チェーンでは、配達業者による代行受取制度やドライブスルーサービスの導入、さらに講習を受けた薬学生がワクチン接種を行うなど、利便性・効率性・利益性を重視したシステムが整備されており、日本の薬局との違いを強く感じました。現地で実際に働く薬剤師の方々から直接お話を伺えたことは、非常に貴重な経験でした。
実習前は、アメリカの薬剤師の方が日本の薬剤師よりも多くの権限を持っている点を見習うべきだと漠然と考えていました。しかし、実際に様々な施設を見学し、現地の薬剤師の方々とディスカッションを重ねる中で、それぞれの国の医療制度や文化に合わせた薬剤師の役割を果たすことの重要性を学びました。社会の変化に応じて、薬剤師の役割を最適な形に発展させていくことが大切だと感じました。
実習以外には、フットボール観戦や地元の食文化の体験、スプリングへの観光などを通して、フロリダの文化を肌で感じることができました。また、日本で交流したことのある交換留学生と再会できたことも、とても嬉しい出来事でした。このような人とのつながりを持てたことに深く感謝しています。
今回の実習を通して得た経験や人との交流は、薬学を学ぶ者としての視野を大きく広げてくれたと感じています。渡航前は海外滞在経験がなく、英語力にも不安がありましたが、帰国後には挑戦して良かったという大きな達成感を得られました。少しでも興味を持っている方がいれば、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。