慶應義塾

ヘルスコモンズセンター(SU)

公開日:2025.06.30
KGRI

センター概要

「ヘルスコモンズセンター」は、ウィズ・ポストコロナ時代を見据えつつSDGsに基づく未来のあるべき社会像(ビジョン)を共有し、その実現に向け学内外のアカデミア間の文理横断的研究連携、産学連携による企業・金融機関などとのイノベーション誘発、自治体との地域課題解決に向けた連携によりビジョン達成に向けた共同研究体制を構築し、産学官民による共創の場として機能する。

ビジョンからバックキャストによる課題の抽出、研究開発目標の設定と実施、研究成果の社会実装による社会システムの変革をセレンディピティとイノベーションを誘発しつつ実現していくことを目指す。具体的には、人々の暮らしや健康を支えるデジタル技術(ヘルスケア・医療・介護データ等)、テクノロジーにサイエンスが融合する「サイエンスナレッジ・データ基盤」を整備し、その利活用による異分野融合研究と、創出された新技術の社会実装を通じ、誰もが参加し繋がることでウェルビーイングを実現する都市型ヘルスコモンズ共創拠点の構築に取り組む。

2022年度事業計画

■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標

【背景】

2021年度に拠点運営体制を整え、2022年度より拠点ビジョン達成のための7テーマの研究活動

① 一人ひとりに寄り添う社会システム作り

② サイエンスナレッジ・データ基盤の構築

③ うつ病になっても日々生き生き「寄り添う」研究

④ 認知症になっても日々生き生き「寄り添う」研究

⑤ 脳卒中になっても日々生き生き「寄り添う」研究

⑥ 心不全になっても日々生き生き「寄り添う」研究

⑦ SDGsの観点から各課題のデータの整理・統合・評価を本格化する。

【目標および具体的活動】

  1. ウェルビーイングなこころ・からだ・生活環境を実現するヘルスコモンズの共創(研究テーマ①の推進)

  2. ヘルスコモンズ共創を実現するサイエンスナレッジ・データ基盤の整備(研究テーマ②の推進)

  3. 一人ひとりに寄り添うメディカル・ヘルスケア・介護を実現する研究開発の推進(研究テーマ③④⑤⑥⑦の推進)

  4. 前3項の活動を行うための外部資金の獲得(COI-NEXT採択を受け、民間資金の獲得に注力)

  5. 本取組の趣旨に賛同し、共同研究等に参画する機関・企業を増やす。そのための広報、アウトリーチ活動を行う。(ヘルスコモンズコンソーシアムにおけるイベント。広報活動による参画機関増)

■2022年度の新規活動目標と内容、実施の背景

【背景】

7テーマの研究活動の成果活用による事業規模の拡大に対応する組織基盤の強化を目的とした検討を開始する。

【目標および具体的活動】

6.ヘルスコモンズセンターの体制強化(事業拡大に応じた要員計画の明確化と人材投入の仕組み作り)

7.人材育成のための制度とプログラムの基本設計(事業を効果的に運用するための人材育成の体制の整備と制度設計)

2021年度事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度

ウェルビーイングなこころ・からだ・生活環境を実現するヘルスコモンズの共創

・拠点ビジョンをプロジェクトの参画機関やステークホルダーと共に策定し、新たなヘルスケアシステムのプラットフォームであるヘルスコモンズネットワークを2022年までに設計することを目標に、参画機関を交えたリサーチミーティング、ワークショップを開始。

ヘルスコモンズ共創を実現するサイエンスナレッジ・データ基盤の整備

・治療中の医療情報、治療後の日常生活情報もしくは介護情報を同意の元に取得・統合・蓄積し、アカデミア・企業が持つウェルビーイングに関連する情報を連携させるサイエンスナレッジ・データ基盤を2025年までに構築することを目標に、データフローおよびデータマネジメントプラン等の要件を整理中。

一人ひとりに寄り添うメディカル・ヘルスケア・介護を実現する研究開発の推進

・健康寿命延伸の観点から、発病後の余命が長く生涯を通して付き合っていく必要がある疾患や、後遺症等の影響が大きく医療・介護従事者等が寄り添っていく必要が大きい疾患として、うつ病・認知症・脳卒中・心不全の4疾患を対象とした生活者に「寄り添う」研究と、SDGsの観点から各課題のデータの整理・統合・評価を行う研究を、5つの研究開発課題として設定。課題ごとに期間内の目標・PoCを明らかにしてロードマップを策定の上、参画機関を交えたリサーチミーティングを開始。

前3項の活動を行うための外部資金の獲得

・『令和3年度JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)本格型』の採択を得て、公的資金29.3億円(2021-2030年度)を獲得。

・参画機関より総額12.9億円(2021-2030年度)のリソース提供申し入れを受領。

本取組の趣旨に賛同し、共同研究等に参画する機関・企業を増やす。そのための広報、アウトリーチ活動を行う。

・プログラム開始時点(2021年11月)で3アカデミア(東京医科歯科大学、理化学研究所、東京工業大学)

・21企業・4自治体が参画。更なる参画機関増を企図し、広報・アウトリーチ活動を準備中。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)

より多くのステークホルダーに本拠点の取り組みを発信するとともに、本取り組みに関心のある機関・企業の参画促進を図るため、2022年3月5日に、『COI-NEXT:誰もが参加し繋がることでウェルビーイングを実現する都市型ヘルスコモンズ共創拠点キックオフシンポジウム』を開催した。

(場所:日本橋ライフサイエンスハブ、オンサイト・オンラインのハイブリッド型で開催)

オンライン(視聴登録数480名)とオンサイト(日本橋ライフサイエンスハブ60名)で開催し、本学の参画機関だけでなく、全国のアカデミア約50機関、企業約90社、自治体、学生(小学生~大学院生)、個人まで、多くの方々にご参加いただき、拠点の取り組みがとてもわかりやすく、シンポジウムの登壇者も皆前向きで、これからの拠点活動に期待が持てるなどのご意見をいただいた。

■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄

・令和3年度JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)本格型に応募し、2021年10月15日に採択を得て、公的資金29.3億円(2021-2030年)を獲得した。

・拠点ビジョン実現を支える産学官共創システムの構築を開始した。具体的には

  1. ヘルスコモンズセンター全体運営のための場作り(ヘルスコモンズセンター運営規約の整備等)

  2. 拠点ビジョン・ターゲット・研究開発課題の探索・構築(フィードバックとバックキャストの仕組み作り)

  3. 産学官連携マネジメントの整備(計画・進捗管理、知財・データの管理、契約管理、参画機関との調整等)

  4. 研究開発基盤活用のためのルール作り

  5. 外部リソース獲得体制の構築(自立化に向けた資金計画の検討、新たな参画機関の獲得等)

  6. 出口戦略・社会実装に向けたマネジメント体制の構築(スタートアップ立ち上げ支援、知財化・ライセンスアウトの推進、本プロジェクトに参画・賛同するNPOや市民団体なども含む多様なステークホルダーが集まる場として、ヘルスコモンズコンソーシアムの形成準備)

  7. 人材育成を推進する制度・プログラムの設計を進めた

設置期間

2021/06/07~2023/05/31

メンバー

プロジェクトメンバー

研究代表者

中村 雅也

教授医学部整形外科、脊椎脊髄外科、脊髄疾患の外科的治療、神経科学(脊髄再生、栄養因子)

天谷 雅行

常任理事/教授慶應義塾/医学部皮膚科学

北川 雄光

常任理事/教授慶應義塾/医学部消化器外科学