創造
研究概要
8K, 5G技術の目覚ましい展開に伴い、従来の性能をはるかに上回る高速伝送、高精細ディスプレイ等の開発が急務となっている。本プロジェクトは、慶應義塾から生まれた高速屈折率分布型プラスチック光ファイバー(GI型POF)、超高精細ディスプレイのためのフォトニクスポリマー技術を、産学連携で、8K, 5Gの世の中に普及させ、新たな未来を創造することを目的としている。
2024年度事業計画
■前年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標
2023年度まで実施していたNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)「Beyond 5G研究開発促進事業委託研究」は、2024年度(令和6年度)から革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業の委託研究に移行し、研究開発を加速していく。また、複屈折制御ポリマーの研究開発要素の一つである「ランダム偏光フィルム」は、SID Display Week2024にて本研究の更なる成果を発表する予定である。また、エラーフリーPOFおよび複屈折制御ポリマーの基本特許、応用特許、周辺特許など知的所有権の獲得を目指す。
■2024年度の新規活動目標と内容、実施の背景
KPRIプロジェクトの成果の展開普及を図るために、プラスチック光ファイバー国際会議(POF2024)の場を活用する。POF国際会議は、プラスチック光ファイバーに特化した世界初の国際会議として1992年パリにて第1回目を開催して以来、本年で32回目を数える国際会議であり、第1回目から代表研究責任者の小池が議長を務めている。発足以来、本会議はPOFに関する研究成果を発表するだけに留まらず、POFという分野において、世界のソサイエティを牽引してきた。
2024年のPOF国際会議は2024年11月11日~13日、慶應義塾大学三田キャンパスで開催予定である。本国際会議では、KPRIプロジェクトの成果を全世界に向けて発信することを計画しており、国内のみならず海外との強力な連携体制を構築する。
2023年度事業報告
■当該年度事業(活動)計画に対する実施内容、および研究成果と達成度
NICTプロジェクト「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」の研究遂行、および複屈折制御ポリマー技術の確立を目指し、研究開発を進めた。両研究の成果詳細は下記の通りである。
■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)
・公刊論文数 4件(K. Muramoto and Y. Koike, J. Light. Technol. , Jan., 2024 他)
・学会発表件数(国際:16件・国内:8件)
・標準化採択 1件
・展示会 6件
・パネルディスカッション 1件
■プロジェクト活動を通じて特に成果を挙げた事柄
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)「Beyond 5G研究開発促進事業(一般型) Beyond 5G 機能実現型プログラム」は、プロジェクト2年目を迎えた。本プロジェクトでは、エラーフリーPOFの要素技術確立に向けて研究開発を進め、データセンター用途の1レーン53.125 Gb/sのPAM4伝送において、FEC等の誤り訂正機能を用いずに、10-15以下のビットエラーレートを達成した。これは、エラーフリー伝送の基準(BER<10-12)を3桁上回る結果であり、エラーフリーPOFがデータセンターにおいて省電力化、低遅延化、コスト削減を実現する有用な技術であることが実証された。
また、複屈折制御ポリマーの研究開発要素の一つである「ランダム偏光フィルム」では、NHK技研との共同研究で得られた成果を学術論文誌 Applied Opticsに投稿し、2024年3月にアクセプトされた(Vol. 63, Issue 11, pp. 2900-2905 (2024) )。
その他活動記録
プレスリリース:
ニュース:
プロジェクトWebサイト:
