慶應義塾

堀口 崇研究室 臨床解剖学と看護学のMarriage

新規治療開発や診断法の精度向上に寄与することを目的に人体の構造と機能を解剖学的に研究する「臨床解剖学」を「看護学」に融合させる研究室です。

研究領域キーワード

脳神経外科、脳神経外科手術微小解剖、脳疾患の予防と疫学

臨床解剖学と看護学のmariage

医師である私のプロジェクト(ゼミ)を履修する看護医療学部4年生たちに共通するのは、臨床実習や日々の学習で芽生えた医学的な疑問を科学的に解決しようとする「実学」の精神と、修得した高度な知識や学習体験を活かして「看護医療」の未来を先導したいと願う極めて高い志です。この願いをかなえるために「看護学との融合を目指した臨床解剖学」の探究を目的とした研究室を主宰しています。

学生たちは興味を持った臓器や疾患について、二つの学習方略で理解を深めていきます。一つ目は、解剖学的立体構造を可視化するモデルの作成です。「大脳辺縁系神経・基底核・大脳白質ネットワーク」「亜区域気管支と腹膜」「門脈と肝静脈」「腹腔内臓器」などをテーマに、器官・臓器の立体構造と機能の融合を重視した3D解剖モデルの自主制作に取り組んでいます。二つ目は、臨床解剖学から患者の抱える問題を解析することです。「脳卒中」「頭部外傷」「蘇生後脳症」などをテーマに、脳の機能解剖について理解を深めつつ、損傷部位から予測される後遺障害が日常生活に及ぼす問題を患者の目線で言語化し、看護実践の現状と課題について文献検討を行っています。

「臨床解剖学」で修得した知識をどのように「看護医療」の未来へとつなぐのか?さまざまな意見を出し合い議論を重ねていきますが、学生たちは私にはない「看護」の視点を持っています。若さと才能と情熱から生み出される看護医療学部生の素晴らしいアイデアが「臨床解剖学」と融合していくことで、私が学びを深めることも珍しくありません。「半学半教」の精神で、マイルストーンを刻みながら学問を究める喜びにワクワクする日々を経て、自分たちの成長過程を省察できるレベルに達した学生たちは、「看護医療」の未来の先導者を託すに値する鳳雛そのものだと実感しています。皆さん!「臨床解剖学」を究め「看護学」とのmariageを楽しんでみませんか?

「できたらいいな」を実現する

柿元 絹生 看護医療学部 4 年(執筆当時)

堀口プロジェクトでは、教科書の知識を超えた臨床解剖学、病態生理学を学び、看護に生かすことができます。私は、脳の神経線維ネットワーク3Dモデルを作成しています。患者の代弁者として、高次脳機能障害をより正確にアセスメントするには「神経線維」の役割を知っている必要がありましたが、3年生までの知識だけで理解できる教材がなく、こんな教材があったらいいな、と思い作成しています。作成に向け、解剖見学実習を通じてよりリアルな人体の構造を学んだり、脳の他の領域を学習する学生と意見交換をしたりしています。看護医療学部らしい学びを得ることができます。

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