慶應義塾

三田哲学会講演会

開催日

2020.1.30(木)

開催場所

その他

インドネシア・ジャワにみる高齢者ケアの諸相

2020/01/07

項目1

項目2

日時

2020年1月30日(木)  18:00-20:30

会場

慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎312教室https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html

対象

事前登録不要・参加費無料

講師

合地幸子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所ジュニア・フェロー、東洋大学アジア文化研究所客員研究員)

共催

慶應義塾大学人類学研究会

概要:人口高齢化の伸展する日本では、高齢者介護の担い手不足が深刻な問題となっており、それを補完するため

に政府は東南アジアを主とする外国からの介護人材受け入れを強化しつつある。その一方で、彼・彼女らの

母国における高齢者ケアの状況はあまり知られていない。本講演では、これまでに行ってきた研究に基づき

、インドネシア・ジャワにおける高齢者ケアのあり方について紹介する。従来の研究では、ケアという行為

を前提として、親族の中の誰がケアを担うのか、あるいは、ケアする・されるという医療化された関係を通

して、そこに関わる人びとの関係性が分析されてきた。それに対して、本研究はジャワの人びとに非常に重

要視されている「そばに居る」というその場を共有する状況に注目する。高齢者と家族や社会との関係は、

狭義の高齢者ケアに限定されない、広い幅の変化をともなった一連のつながりである。そばに居るという観

点からより広い社会文脈の中で人びとの相互関係を見ることによって、ケアのみを切り取ることなく、一連

のつながりの中で高齢者の生き方を検討する。本講演では、高齢者ケアの文化的差異への理解を深める一つ

の手がかりを提示したい。

プロフィール:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所ジュニア・フェロー、東洋大学アジア文化研究所客員研

究員。専門はインドネシア地域研究、文化人類学。

2009年からインドネシア共和国ジョグジャカルタをフィールドとして、高齢者ケアに関わる調査を実施し

ている。

主な著書に、「高齢者ケアと現代ジャワの家族―ンガンチャニ(そばに居る)ということの社会的動態」

(東京外国語大学2019年度学位論文)、「老親扶養をめぐる規範を問い直す―インドネシア・ジャワにお

ける高齢者福祉施設を事例として」(速水洋子編『東南アジアにおけるケアの潜在力―生のつながりの実

践』京都大学学術出版会、2019年)、「インドネシア・ジョグジャカルタに見る職業的介護者の誕生と可

能性―プラムルクティ(*Pramurukti*)研修を通して―」(『東南アジア―歴史と文化』44: 101-119、

2015年)など。