【多様な参加者・多様な視点】
三田キャンパスには、商学部だけでなく、経済学部や産業研究所にも、国際経済学を専門とする教員が所属しています。また、国際経済学を学ぶ大学院生も、商学研究科だけでなく経済学研究科にも在籍しています。三田キャンパスに国際経済学の研究に関わる人材が集積しているのは貴重なことで、これを大学院での教育や研究に活用したのが国際経済学の合同演習です。
担当教員は商学部、経済学部、産業研究所に所属する複数人、履修者は商学研究科と経済学研究科に在籍する修士課程と博士課程の学生で、交換留学で慶應に来た学生もいます。扱う分野は主に国際貿易論や応用ミクロ経済学で、履修者が関心のある学術論文や執筆している修士・博士論文を発表し、参加者との質疑応答によって研究を深めます。使用する言語は英語です。外部からのゲストが論文を発表することもあり、ここで紹介する写真はその時のものです。
2010年代後半からいくつかの国では、貿易を制限し、一方的に通商ルールを変更し、さらにはそれによって相手国を威圧し、政治的な交渉で優位に立つ道具とする動きが顕著になってきています。その背後にはいくつかの政治的・社会的な理由がありますが、経済学の分析視角としては、そのような政策を発動する国の国民や政府や指導者が主張する結果を実際にもたらすのか、もたらさないとすればその理由は何か、そもそも主張が誤っていたのではないかを確かめるべきです。また、日本もこのような他国の通商政策から影響を受けます。企業活動や国民経済への影響を解明し、日本の経済政策への提言につなげます。これらは国際貿易に関する論点ですが、他にも様々な経済的事象が研究対象になります。多様な視点を持つ多様な参加者と共に、この演習で研究に取り組んでゆきます。
(教授 遠藤正寛)