【講演概略】
1860年代~1870年代は、幕末維新期の日本だけでなく、世界各国にとっても激動の年代だった。日本人が海外渡航できるようになり、異文化交流が多様化していった1860年代以降、彼らは何をどのように獲得・理解し、日本に伝えようとしたのか。そこで知識はどのように〈知〉へ昇華していったのか。本講演では、岩倉使節団のイギリス滞在を中心に、日英双方の視点からこれらを探る。
【講師紹介】
慶應義塾大学名誉教授。
1981年、東京大学教養学部教養学科卒業、1986年、同大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化専攻課程単位取得退学。東京大学助手、慶應義塾大学法学部専任講師、助教授を経て、2001年教授。2022年より慶應義塾大学名誉教授。この間、アメリカ(プリンストン大学)、イギリス(ケンブリッジ大学)で在外研究(客員研究員)。
専攻領域:日英関係史・近代日本対外交流史。
【主要著訳書】
・『ヴィクトリア朝の福澤諭吉と岩倉使節団』(単著、慶應義塾大学法学研究会、2023)
・『岩倉使節団の比較文化史的研究』(共著、思文閣出版、2003)
・『アジアの比較文化』 (共著、科学書院、2003)
・『近代日本の内と外』 (共著、吉川弘文館、1999)
・『テクストの発見』(共著、中央公論社、1994)