慶應義塾

授業紹介:化学

総合教育科目|Ⅰ系自然・数理系, 化学

実験の愉しさと驚きで磨く自然の智と感性

自然科学は、自然現象の観察や論理的思考を通じてそのメカニズムを解き明かす学問です。この学問が積み重ねてきた「自然の智」は、環境保全、資源循環、エネルギー、医療など、社会と自然が複雑に絡み合う現代の課題に自ら判断しアプローチする際の大きな力となります。

日吉キャンパスでは、経済社会を先導する人材に求められる自然科学の素養を養うため、多角的な科目を開講しています。特に「物理学」「化学」「生物学」では本格的な実験プログラムを用意しており、講義と実験の双方から、自然理解の楽しさや驚きを体感し、科学的実践力を身につけることができます。

「化学(実験を含む)」では、炎色反応や金属イオンの系統分析、燃料電池の作製、合成繊維や染料の合成など、物質の分析・合成から化学反応の応用まで多岐にわたる実験トピックを通じ、多様な化学現象を探求します。これと並行した講義では、基礎知識から環境・エネルギー・食・医療といった経済活動に密接する社会課題との関連性まで俯瞰的に学びます。この連動した学びにより、経済と化学のつながりをリアルに実感し、私たちの経済活動が自然循環の中でどのように営まれているかという広い視野を養うことができます。

こうした文系向け自然科学教育は、70年以上続く慶應義塾の伝統であり、他大学には類を見ないものです。文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」(2005年度)、「大学教育推進プログラム」(2010年度)に採択されるなど、独自の優れた教育モデルとして高く評価されております。また、2009年には日吉キャンパスの自然科学教育基盤を発展させて「自然科学研究教育センター」を設立し、教育体制をさらに充実させています。

実験をする女子学生の写真です

実験の経験が少ない方や理系科目に苦手意識のある方でも安心して実験に取り組めるよう、安全で確実な受講環境を整えています。実験だからこそ味わえる唯一無二の「驚きと愉しさ」をぜひ体感し、皆さん自身の自然の智と感性を豊かに磨き上げてください。

(准教授 宮地輝光)