記者の日常 #006（塾生新聞会）

　私は一人暮らしを始めて、2年目になります。休日は誰にも邪魔されることなく、日がな一日、布団の上で映画やドラマを見たり、本を読んだり、自由な時間を過ごしています。ただ、私の場合は一人暮らしを始めるにあたっては楽しみなことよりも不安なことのほうが多かったです。というのも、高校時代はほとんど家におらず、家事を手伝ってこなかったためです。家族全員から、「一人で暮らしていけるのか」と心配されました。しかし、そんな私でも上手く暮らしていくことができています。

　一人暮らしの一番の魅力は、自分のペースで生活できることだと思います。私は朝の空気や太陽の光が好きなので、朝の時間をのんびりと過ごせることがうれしいです。現在はオンライン授業が中心のため、通学する必要がなく、ゆとりを持って朝を過ごすことができます。たいていは散歩に行ったり、スーパーに買い物に行ったり、軽く掃除をしたりして過ごしています。一通りやることが終わったら、窓際で外の空気を吸いながらコーヒーやお茶を飲みます。私が中高生の頃は、こんなにも朝の時間を満喫できるなんて思ってもみませんでした。毎朝必死で自転車をこぎ、通学していたあの頃が懐かしいです。

（写真：故郷の風景）

　地方の受験生のみなさんの中には、東京に憧れを抱いている人も少なくないと思います。私も東京で暮らすことは念願の夢でした。東京で暮らし始めてから、あらゆることが気軽にできるようになったと感じています。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていた時には、何度か映画館や美術館、動物園に行ったり、ミュージカルを観に行ったりしました。こうした機会が増えたのも、東京で暮らしているからこそ。とても恵まれたことです。

　東京で暮らす中で、地元に対する考え方が変わりました。それまで地元は、人間関係が狭く、息苦しい場所としか思うことができませんでした。しかし今では、地元はかけがえのない場所です。ふとした瞬間に故郷のことを思い出します。また、地元に帰ったときには、ほっと一息つくことができます。そして、東京と地方の両方で暮らした経験から世の中の見方が広がり、自分の強みになりました。東京を中心に社会を眺める視点と、地方から社会を眺める視点の両方を学びました。たとえ卒業後も東京で暮らし続けることになっても、何らかの形で故郷と関わり続けたいです。

(写真：とある動物公園のロバ)

　受験勉強をしていると不安になることも多々あると思います。そんなときは、みなさんの大学生活を想像してみてください。きっと少しだけ明るい気持ちになるはずです。時間を決めて、大学のサークルを探してみたり、一人暮らしをする場所を探してみたりするのも良い気分転換になりますよ。

　最後までお読みいただきありがとうございました。「記者の日常」は不定期で水曜日に配信します！