慶應義塾

障害のある学生を支援するためのガイドライン

障害のある学生を支援するためのガイドライン

(目的)

慶應義塾大学は,創立者福澤諭吉が「天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らずと云えり」と『学問のすゝめ』の冒頭で述べたように,一人ひとりの自由・平等・権利を尊ぶ精神の涵養を建学以来教育理念として掲げてきました。慶應義塾大学では,この教育理念を実現すべく「障害者基本法」,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法),「文部科学省所管事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針」(文部科学省対応指針)および「障害のある学生の修学支援に関する検討会報告(文部科学省 第一次・第二次まとめ)」等に基づき,障害のある学生が必要なサポートを必要なタイミングで受けることができるよう「合理的配慮」の適切な提供に向けて取り組んでいきたいと考えています。そのことにより,慶應義塾大学で学ぶ全ての学生に等しい学びの場が生まれることを目的として,このガイドラインを制定します。

(支援の方針)

慶應義塾は,教職員・学生・生徒・児童が,互いの人格を尊重し多様な価値観を認め協力して生きるための環境を構築し,多様性の受容に関する課題に迅速に対処するため,2018年4月1日に協生環境推進室を設置しました。慶應義塾大学における障害のある学生に対する支援は,協生環境推進室が後方支援の役割を多角的に担いながら,学生が所属する学部,研究科の学習指導担当教員や科目担当者および学生部・学生課または通信教育部の職員が主体的に当該学生の支援を行っていきます。また,メンタル面でのサポートは学生相談室または心身ウェルネスセンター等が窓口となって当該学生を支援します。

(支援の対象および内容)

支援の対象となるのは,慶應義塾大学の学部・研究科に所属する学生となります。また,支援の内容は,当該学生の障害の内容によって異なりますが,本人からの申し出を起点とし,必要となる支援の内容と大学が提供できる支援の内容を,建設的な話し合いの場において都度すり合わせを行い,支援の内容(合理的配慮の提供)を決定します。この際に本学では以下の三つの点に留意します。

  1. 「合理的配慮」の検討は原則として学生本人からの申し出により始まる。

  2. 「合理的配慮」の内容を検討するときは,大学側が一方的に決めずに,学生本人の意思を尊重する。

  3. 「合理的配慮」の内容は,授業の内容や学生本人の障害に伴い変化することがあるため,配慮内容の定期的な見直しを行う。

(個人情報の保護)

慶應義塾大学における障害のある学生に対する支援に関わるすべての関係者は,「慶應義塾個人情報保護規程」を遵守し,障害のある学生に関する個人情報を適切に取り扱います。

(支援に対する不服申し立て)

慶應義塾大学における障害のある学生への支援に対する不服申し立てへの対応は調停委員会(以下,「本委員会」とする。)が行います。本委員会では,申し立てのあった内容について,紛争解決に向けた調査・調停を行います。なお,不服申し立ての窓口は本委員会の事務局を担当する協生環境推進室とします。

(ガイドラインの適用範囲)

このガイドラインは,本学に来訪した者等に準用します。

(ガイドラインの改廃)

このガイドラインは,技術の革新や社会情勢の変化等によって,合理的配慮の内容や程度等に変化が生じた場合等に必要に応じて見直し,適時,充実を図るものとします。なお,この際には,不当な差別的取り扱いおよび合理的配慮の具体例の集積等を踏まえるとともに,国際的な動向も勘案し,また,法および対応指針の変更等も踏まえるものとします。また,改廃手続きは協生環境推進委員会の議を経て,塾長が決定します。