3月25日(月)、日吉記念館にて2023年度大学学部卒業式が行われ、10学部合計6,151名(うち、通信教育課程305名)の卒業生が新たな門出を迎えました。
式は、松浦良充常任理事による学事報告に始まり、伊藤公平塾長から学位記授与、表彰状授与の後、式辞が贈られました。式辞で伊藤塾長は、ダボス会議における米国人ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏との会話を紹介しました。フリードマン氏は、海と陸の緩衝地帯であるマングローブが人間の経済活動によって破壊されていることに絡め、政治と国民の間に入る情報のマングローブ(浄化媒体であり緩衝地帯)たるメディアがSNSの台頭により役目を果たせなくなっていることへの危機感を示しました。この話を踏まえ、伊藤塾長は卒業生に対して、「人間(じんかん)交際」を大切にした福澤先生のように、さまざまな世間や社会制度を有機的に繋げて社会を発展させる独立自尊の先導者になってほしいと語りかけました。
その後、塾員代表の楽天グループ株式会社チーフウェルビーイングオフィサーで慶應義塾評議員の小林正忠君からの祝辞に続き、卒業生を代表して経済学部4年の鄭怡然君が答辞を述べました。
卒業式には卒業25年を迎えた1999年三田会員も多数参列し、後輩たちの晴れ姿を見守りました。1999年三田会からは卒業25年記念事業として、ダイバーシティ事業支援資金、教育充実資金、奨学金を使途としてご寄付をいただき、実行副委員長の上原茂君から目録贈呈、続いて実行委員長の末吉里花君より挨拶がありました。式典後は日吉キャンパスでは7年ぶりとなる卒業25年塾員招待会が開催され、旧交を温める機会となりました。
翌3月26日(火)には、大学院学位授与式が同会場にて挙行されました。今回の学位授与者数は14研究科合計1,478名(博士学位195名、修士学位1,130名、専門職学位153名)でした。
式は、松浦常任理事の学事報告に始まり、塾長から博士・修士・専門職学位それぞれの代表3名に対して学位記が授与されました。塾長の式辞に続き、当麻哲哉システムデザイン・マネジメント研究科教授が教職員を代表して祝辞を述べ、最後は塾歌斉唱で締めくくられました。
両式典ともあいにくの天候となりましたが、日吉キャンパスは卒業生・修了生たちや家族の笑顔であふれていました。