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[プレスリリース]
器官再生による涙腺機能の回復が可能であることを実証
-高齢・情報化社会において克服すべき課題となっていた
 ドライアイの根治的治療へ展開される可能性-

研究医療
2013/10/02  慶應義塾大学医学部

この度、東京理科大学・総合研究機構教授、株式会社オーガンテクノロジーズ取締役、辻 孝(つじ たかし)、慶應義塾大学医学部眼科学教室 教授、坪田 一男(つぼた かずお)が中心となって推進してきた再生医療に関する研究成果が、科学雑誌『Nature Communications』(オープンアクセス雑誌:http://www.nature.com/ncomms/index.html)で発表されることとなりました。

辻教授らの研究グループは、2007年に単一細胞から臓器(器官)のもととなる器官原基を人為的に組み立てる三次元的な細胞操作技術「器官原基法」を世界に先駆けて開発し(Nature Methods誌)、器官再生技術として世界中から大きな注目を集めました。2009年には、再生した歯の器官原基(再生歯胚)を生体に移植し、機能的な歯の再生に成功しました(PNAS誌、米国科学アカデミー紀要)。2012年には、世界に先駆けて成体由来幹細胞から機能的な毛包が再生可能であることを報告しました(Nature Communications誌)。これらの研究成果は、将来の幅広い臓器・器官の再生の実現可能性を示すものとして、世界中で大きな反響を呼びました。
今回の研究成果は、慶應義塾大学医学部、眼科学教室、平山雅敏助教らと共同で、マウス胎仔の涙腺原基を由来とする細胞を用いて、再生涙腺原基をつくり出し、涙腺の喪失部位に移植・生着させることにより、機能的な涙腺を再生することを明らかとしたものです。また、本研究では、マウス胎仔のハーダー腺原基を由来とする細胞を用いて、マウス眼表面に脂質を分泌するハーダー腺の再生が可能であることも明らかとしています。本研究成果は、機能的な涙腺を再生し、移植することにより涙腺機能を再生する、『涙腺再生医療』のコンセプトを実証すると共に、涙液機能に重要な脂質分泌腺の再生の実現可能性を世界に先駆けて示すものです。

プレスリリース全文は、以下をご覧ください。

プレスリリース(PDF)