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[プレスリリース]
世界初、iPS細胞を経ずに繊維芽細胞から血小板を直接作成することに成功
—安全な輸血用血小板の安定供給体制の確立に大きな期待—

研究医療
2012/08/09  慶應義塾大学医学部

慶應義塾大学医学部臨床検査医学の研究グループ(松原由美子特任講師、村田満教授)、同血液内科の研究グループ(小野友佳子大学院生(博士課程)、岡本真一郎教授、池田康夫名誉教授) は、ペンシルバニア大学らとの共同研究において、繊維芽細胞(せんいがさいぼう)に3つの遺伝子を導入することで、人工多能性幹細胞(iPS 細胞) のような多能性細胞を経ずに直接血小板を作成することにヒトとマウスの両方において成功しました。
今回の研究により、長い間不明であった血小板への運命決定を担う特定因子(いわゆるiPS細胞を作成する際のiPS誘導(山中ファクター)因子にあたるもの)が同定されました。これは、血小板の産生メカニズムの基礎研究にとって非常に重要な発見である一方、現在は100%献血に依存している血小板輸血の数々の問題点(需要と供給のアンバランスなど、特に適合型の少ない血液型の場合は大きな問題)を克服し、献血に依存せず、安全な輸血用血小板の安定供給体制の確立という世界各国において望まれている臨床的な課題にむけて極めて大きな成果であるといえます。少量の自分の細胞から大量の血小板を作成して輸血する、という輸血医療の選択肢の実現への大きな一歩と考えられます。
この研究成果は、米国科学誌「BLOOD」オンライン速報prepublication版に掲載されました。


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