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[プレスリリース]
天の川銀河の中心部に巨大ブラックホールの「種」を発見

研究
2012/07/20  慶應義塾大学

慶應義塾大学物理学科の岡朋治准教授らの研究チームは、いて座方向、太陽系から約3万光年の距離にある天の川銀河の中心部において、温度50K以上、水素分子密度1万個/立方cmの「温かく濃密な」分子ガス塊を4つ発見しました。これらのガス塊の大きさは50光年以下で、毎秒100km以上という極めて早い速度で運動しています。そして膨張運動が見られる事から、多数の超新星爆発によって加速されたものと考えられます。これらの分子ガス塊のうち最も運動エネルギーの大きいものは、超新星爆発200発分にも相当する一方で、ガス塊の年齢は6万年程度という若いものでした。このことから、このガス塊には、天の川銀河の中で発見された最も巨大な星団と同程度の質量(太陽の10万倍以上)の巨大な星団が埋もれていることが推測されます。このような巨大星団では重い星が中心へと落下し、それらが暴走的合体を起こす事によって中質量ブラックホール(太陽の数百倍の質量をもつブラックホール)が生成すると考えられています。これらの中質量ブラックホールは、銀河の中心核となる巨大ブラックホールを形成、そして成長させる「種」となるものです。

本研究成果は、2012年6月23日(米国時間)に、米国の学術雑誌『The Astrophysical Journal Supplement Series』のオンライン速報版で公開されました。
http://iopscience.iop.org/0067-0049/201/2/14/外部サイトへのリンク


【関連論文】
http://pasj.asj.or.jp/v59/n2/590206/590206.pdf(PDF/2.3MB)外部サイトへのリンク
http://pasj.asj.or.jp/v60/n3/600303/600303.pdf(PDF/960KB)外部サイトへのリンク

【国立天文台HP】
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