慶應義塾大学医学部内科学(腎臓・内分泌・代謝)教室(代表者:伊藤裕教授)、眼科学教室(代表者:坪田一男教授)、薬理学教室(代表者:安井正人教授)と米国ワシントン大学医学部の研究グループは、このたび世界で初めて、老化制御因子として期待されるNicotinamide mononucleotide (ニコチンアミド・モノヌクレオチド、以下NMN) をヒトへ投与する臨床研究を開始します。
これまでの研究から、NMNを動物に与えると、様々な臓器のNicotinamide Adenine Dinucleotide(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド、以下NAD)という物質が増加し、加齢に伴い生じる疾病が抑えられることが明らかとなっています。しかしヒトにおいては、NMNが様々な臓器に対してどのような影響を与えるか、詳しく分かっていません。
そこで本研究グループは、NMNをヒトに安全に投与することができるか(安全性)、またNMNは人体においてどのように吸収されNADなどに変換されていくのか(体内動態)を確認するため、このほど臨床研究を行うことにしました。この研究によりNMNのヒトでの安全性や体内動態が確認されれば、将来的に加齢に伴い生じる疾病の発症予防や治療に役立つことが期待されます。
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