国の重要文化財に指定されている三田キャンパスの図書館旧館では、耐震補強と老朽化に対応するための改修工事の準備が進められています。重要文化財としての保存を考慮しながらの改修工事は技術的に非常に難しく、改修工事にともない建物周辺の掘削も必要になることから、やむを得ず周辺樹木の剪定・伐採が必要となり、12月8日から9日にかけて、正面扉脇に立つヒマラヤスギが伐採されました。
図書館旧館は1912(明治45)年に開館しましたが、このヒマラヤスギはその際に植えられたものではなく、関東大震災後に大規模な修繕を行い、書庫を増築した1928(昭和3)年以降に植えられたものとみられ、1929(昭和4)年の写真に同じ木と思しき姿が見られます。
当日は、安全祈願とヒマラヤスギに対する感謝の気持ちを表し、米・塩・酒をまき、作業が開始されました。伐採された木の一部は保管され、再利用が検討されています。また、12月10日には東館寄りのヒマラヤスギが伐採されました。12月16日、17日には周辺の樹木の伐採が予定されています。
また、来年1月中旬には図書館旧館に外囲いが設けられ、2月から工事が始まる予定です。
図書館旧館改修工事進捗状況について(2016年8月)