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第698回三田演説会「コトバの形而上学—詩人哲学者井筒俊彦の起源」開催

 
2014/06/25  慶應義塾

6月24日、三田演説館にて、慶應義塾の伝統行事である三田演説会が開催されました。第698回となる今回は、批評家で『三田文学』編集長の若松英輔氏(1992年文学部仏文学専攻卒)が「コトバの形而上学——詩人哲学者井筒俊彦の起源」というテーマで講演を行いました。

2014年は、言語学者、哲学者、そしてイスラーム学者でもあった井筒俊彦(1937年文学部英文科卒)の生誕100周年にあたります。「知の巨人」と呼ばれた井筒は各国の言語や文化に極めて造詣が深く、イスラーム教の聖典『コーラン』の日本語訳を初めて刊行したことで知られています。

講演の中で若松氏は、「学問に領域は存在せず、専門分野に閉じこもっていてはならない」とした井筒の思想の原点について語りました。また、彼に強い影響を及ぼした英文学者の西脇順三郎にも言及しました。
若松氏は、「読む」ことは「書く」ことと同様に創造的な行為であるとした上で、本を読む際は両者のバランスを取ることが重要であり、自分が感じたことを書き起こしてみてほしいと締め括りました。
当日は、学生、一般の方、研究者など多くの来場者があり、熱心に講演に耳を傾けていました。講演後は質疑応答が活発に行われました。
会場の三田演説館
▲会場の三田演説館
講演する若松英輔氏
▲講演する若松英輔氏

会場の様子
▲会場の様子
熱心に聞き入る聴講者
▲熱心に聞き入る聴講者

撮影:井上 悟