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第697回三田演説会「力を通信する新技術~実世界ハプティクスが拓く未来社会~」開催

 
2013/12/12  慶應義塾

12月9日、三田演説館にて、慶應義塾の伝統行事である三田演説会が開催されました。第697回となる今回、大西公平理工学部教授が、「力を通信する新技術~実世界ハプティクスが拓く未来社会~」というテーマで講演を行いました。

ハプティクスとは、人間の触覚を工学的に伝達・再現・可視化して、社会に活かす学問および技術のことで、ギリシャ語で「触れる」を意味する語(haptesthai)に由来します。

大西教授は、電話やテレビの例を取り上げながら、実世界ハプティクス技術の概要を説明し、五感を人工的に伝えることの難しさや可能性について語りました。さらに、大西教授と研究室の学生らが独自に開発した器械を用いて、触覚を遠隔伝達する技術を披露しました。体験を希望した来場者が手前の器械のレバーを動かすと、離れた場所にある器械に付けられたフォークがリンゴに当たります。何度かレバーを動かすうちに力加減がわかり、思い切って力をこめるとフォークは見事リンゴに刺さりました。遠隔であるにもかかわらず、リンゴにフォークが刺さる感覚がレバーを動かす手へと伝わることに、体験者は驚きの声を上げていました。
大西教授は最後に、実世界ハプティクス技術は幅広い分野に応用できると述べ、特に医療や農業分野での更なる活用に向けて日々研究に励みたいと括りました。
会場の三田演説館
▲会場の三田演説館
大西公平理工学部教授
▲大西公平理工学部教授

実世界ハプティクス技術を来場者が体験
▲実世界ハプティクス技術を来場者が体験
会場の様子
▲会場の様子

撮影:井上 悟