メインカラムの始まり

第691回三田演説会 「一面的なものの考え方が不幸を招く」開催

 
2010/12/08  慶應義塾

12月3日(金)に土屋賢二氏(お茶の水女子大学名誉教授)による第691回三田演説会が、三田演説館で開催されました。

三田演説会は、慶應義塾(以下、義塾)の創設者福澤諭吉を中心とした義塾の先進者たちによって、演説、討論の練磨の場として明治7(1874)年6月27日に発足したもので、翌年には、そのための場所である三田演説館(重要文化財)も完成しました。以来、教育・文化・芸術から政治・経済・科学技術に至るまで、様々な分野のテーマで原則として毎年春秋の2回行われ、今回で第691回を迎える義塾の伝統行事となっています。

土屋氏は、「人生は無意味だ」という考え方は一面的であるとし、例を挙げながら、人は自分に都合のよい側面のみを取り出し、拡張して論理を組み立ててしまうことがあると指摘しました。その一面的な視点が特に問題になるのは自分の欠点や不幸について打ちひしがれてしまう場合であり、そこから脱却するためには、難しいことではあるが物事にはいろいろな面があることに気付けるよう意識的な訓練が必要であると述べました。土屋氏は締めくくりに、何を重要視しなければならないのかを自分で考え自由に決めることができる、そういう人間に自分もなりたいと語りました。

ユーモアエッセイストとしても知られる土屋氏のユーモア溢れる演説に会場はしばしば笑いに包まれ、演説後には質疑応答も行われました。

この講演の内容は、慶應義塾機関誌『三田評論』外部サイトへのリンク2月号(2011年2月1日発行)に掲載される予定です。
講演する土屋賢二氏
▲講演する土屋賢二氏
笑顔に包まれる会場
▲笑顔に包まれる会場

会場の様子
▲会場の様子
会場の三田演説館
▲会場の三田演説館

撮影:井上 悟