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第690回三田演説会 「歴史人口学—出逢い、史料、観察結果、課題」開催

 
2010/07/06  慶應義塾

2009年に文化勲章を受章した速水 融慶應義塾大学名誉教授による第690回三田演説会が、7月5日(月)に北館ホールで開催され、多くの塾員、塾生、教職員が聴講しました。

速水名誉教授は1953年慶應義塾大学経済学部副手に就任して以来、日本経済史、近世日本経済史等の専門課程を担当する傍らヨーロッパに留学、歴史人口学に出会い、帰国後 「宗門改帳」を中心とした近世日本の史料を分析し、日本における歴史人口学を確立しました。

速水名誉教授は、史料に記載されている膨大な情報を整理しデータ化する手法や、そのデータから導き出される様々な観察結果を表やグラフを用いてわかりやすく紹介しました。また、情報を整理するために作成されるBDS(基礎整理シート)のヒントを鉄道の時刻表から得たことを述べ、鉄道好きの一面ものぞかせました。最後に、速水名誉教授は今後の課題として、1.史料の空白地帯を埋める 2.西南日本の特異性を琉球、朝鮮、中国との共同研究により明らかにする 3.日本に定着した民族と地域性との関連を明らかにする の3点をあげ、学問は個人のためにあるものではなく、次の代へと受け継がれてゆくものだと若手研究者への大きな期待を語りました。

この講演の内容は、慶應義塾機関誌『三田評論』外部サイトへのリンク10月号(2010年10月1日発行)に掲載される予定です。


講演する速水融名誉教授
▲講演する速水融名誉教授
講演の様子
▲講演の様子

講演の様子
▲講演の様子
熱心に聞き入る聴衆
▲熱心に聞き入る聴衆

撮影:石戸 晋