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第14回慶應医学賞授賞式開催

 
2009/12/07  慶應義塾

第14回慶應医学賞授賞式が、12月4日午後3時から、信濃町キャンパスの北里講堂で行われました。
慶應医学賞は、「慶應義塾医学振興基金」によって医学・生命科学の領域において顕著かつ創造的な業績を挙げ、今後の活躍が期待される研究者を対象に、国内外から広く受賞者を決定しています。酵素であるテロメラーゼを発見し、第4回慶應医学賞(1999年)を受賞したエリザベス・ヘレン・ブラックバーン博士、リボソームの構造を明らかにしたことにより第11回慶應医学賞(2006年)を受賞したトーマス A. スタイツ博士は、いずれも2009年のノーベル賞に輝きました。
 
今回の慶應医学賞は「レプチンの発見とその生理作用の解明」によってロックフェラー大学教授でハワード・ヒューズ・メディカル・インスティテュート研究員のジェフリー M. フリードマン博士と「グレリンを中心とする新規生理活性ペプチドの発見と臨床への応用」によって国立循環器病センター研究所長の寒川(かんがわ)賢治博士が受賞しました。

授賞式に先立ち、慶應義塾大学医学部管弦楽団のメンバーによる演奏があり、和やかな雰囲気の中で授賞式が執り行われました。授賞式ではまず、慶應医学賞審査委員長の岡野栄之教授から、学内外73名の審査委員により、徹底した議論を経て決定したとの報告がありました。次に清家篤塾長からフリードマン博士と寒川博士にメダルと賞状が授与され、祝辞が述べられました。さらに、鈴木寛文部科学副大臣の祝辞があり、駐日アメリカ大使館マーク・ウォール経済担当公使から祝辞が述べられ、最後に、寒川博士とフリードマン博士それぞれから受賞に対する喜びやこれまでの研究の経緯が語られ式典は終了しました。引き続き行われた受賞記念講演会は、2階の客席も使用するほどの盛況ぶりで来賓、教職員、学生など約250名が参加し熱心に聴き入りました。 

フリードマン博士は、肥満の特徴である「食べ過ぎ」の原因について、意思、生活習慣、遺伝子の観点からわかりやすく解説し、たった一か所遺伝子が異なることにより、「レプチン」が欠如し、異常な食欲が制御できないタイプの肥満についての「レプチン」投与の有効性について講演しました。

寒川博士は自身の研究を、新しい生理活性ペプチドを発見できる保障のないリスクの高い研究であると説明し、世界に先駆けて「グレリン」を胃から発見した経緯と、「グレリン」投与による心不全を含むいくつかの疾患の改善やアンチエイジング効果について述べました。

岡野教授による審査報告
▲岡野教授による審査報告
フリードマン博士にメダルと賞状授与
▲フリードマン博士にメダルと賞状授与

寒川博士にメダルと賞状授与
▲寒川博士にメダルと賞状授与
記念講演会の様子
▲記念講演会の様子

撮影:石戸 晋