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サンドラ・デイ・オコナー氏に対する慶應義塾大学名誉博士の称号授与式、記念講演開催

 
2008/12/15  慶應義塾

12月12日午後3時30分から、三田演説館にて、アメリカ合衆国最高裁判所前判事サンドラ・デイ・オコナー氏に対する慶應義塾大学名誉博士の称号授与式が行われました。

授与式では、ワグネル・ソサィエティ男声合唱団・女声合唱団のコーラスのなか、サンドラ・デイ・オコナー氏が入場、古谷知之総合政策学部准教授の司会のもと、阿川尚之総合政策学部長が推薦文を朗読しました。続いて、安西祐一郎慶應義塾長が名誉学位記を授与するとともに、式辞を述べ、それに応えてオコナー氏は挨拶のなかで謝意を述べるとともに、自らが学長を務めるウィリアム&メアリー大学と慶應義塾との交流などにも触れました。そして最後にオコナー氏から安西塾長に、生まれ育ったアリゾナの牧場に関する自著が贈られました。

その後、北館ホールに場所を移し、サンドラ・デイ・オコナー氏による講演が大沢秀介法学部教授司会のもと約1時間にわたって開催され、塾生、慶應義塾関係者、その他の参加者など多数が熱心に聴講しました。オコナー氏は、討議を重ねて合意を得る民主主義、民主主義の礎として欠かせない法治主義、法治主義を実現するために必要な司法の独立、これら3つの重要性について力強く語り、合わせて厳罰主義の功罪、言論の自由と行きすぎた報道とのバランス、裁判官の役割と決断の重要性、史上初の女性最高裁判事としての経験などについて、学生からの質問に一つひとつ丁寧に、また時にはきっぱりと答えました。

サンドラ・デイ・オコナー氏は、アメリカ合衆国テキサス州エルパソの出身、両親が経営するアリゾナの広大な牧場で育ち、スタンフォード大学ロースクールを卒業後、子供を育てながら郡や軍のロイヤーとして働いた後、アリゾナ州において、行政府、立法府、司法府の三権すべてで役職を歴任しました。1981年、女性として史上初の合衆国最高裁判所判事に就任し、在任中は人権、女性の権利、政教分離、アファーマティブ・アクションなどの分野で歴史に残る判決を下しています。2006年引退のあとには、ウィリアム&メアリー大学総長、イラク・スタディーグループのメンバーなど、多くの公的な仕事を引き続き務めています。

オコナー氏は、このたび慶應義塾創立150年記念未来先導基金の一環である「SFC世界の先導者招聘プログラム」を通して慶應義塾が招聘したもので、湘南藤沢キャンパスのゲストハウスに宿泊して憲法の授業に参加し、講演を行い、大学・高校の教員・学生と交流を深めるなど、意義深い滞在をされました。

安西塾長から名誉学位記を授与
▲安西塾長から名誉学位記を授与
オコナー氏から挨拶
▲オコナー氏から挨拶

オコナー氏による講演
▲オコナー氏による講演
講演会での質疑応答
▲講演会での質疑応答

撮影:石戸 晋