サステイナブルキャンパスとしてのSFC湘南藤沢キャンパス︵以下SFC︶は、神奈川県藤沢市に所在しています。市内でも最も豊かな自然が残されている遠藤地区に位置し、日吉キャパスに次ぐ規模とされる約31ヘクタールのうち、半分は緑地で覆われています。2023年度に慶應義塾の未来先導基金にサステイナブルキャンパスプログラムが採択されて以降、サステイナブルなキャンパスおよび周辺地域を目指し、さまざまなプロジェクトを進めています。採択に先立ち2022年11月には、自然エネルギー大学リーグに加盟し、同時に2030年までのカーボンニュートラル目標を公表しました。教室に学生の行動変容を促すポスターを掲示してこまめな消灯や冷暖房の停止を試みたほか、空き教室における少人数での冷暖房利用を削減し、学生をメディアセンターに誘導するクール/ウォームシェアを実施しています。また、スマートフォンのアプリを使って楽しみながら身体活動を増やすことで、移動の際の二酸化炭素排出を減らそうというプロジェクトも行っています。さらに、キャンパス内のゴミの分別とゴミ箱のちもろ塾 AUTUMN 2025NO.328 環境情報学部長 一いノの瀬せ友と博ひデザインを見直し、ゴミの減量とリサイクル率の向上を目指しています。事業者と連携してヴィーガン/ベジタリアンメニューを提供していただき、さらにはリターナブル容器も導入しました。今年の秋からはペットボトルからペットボトルへの水平リサイクルを慶應義塾のキャンパスでは初めて実施しています。また、自然豊かなキャンパスとして知られるSFCは、今年の3月に自然共生サイトとして認定されました。自然共生サイトは、生物多様性の価値を有し、さまざまな取り組みによって生物多様性の保全が図られている区域を国が認定するものです。周辺地域では、水田を借り学生たちが有機肥料と無農薬で米作りに取り組み、新入生が授業の一環として田植えや稲刈りを体験しています。5月末からはキャンパス内の学生寮で暮らす学生たちの発案で寮の敷地内にヤギを飼い、法のり面めんの除草をさせる取り組みを始めました。他にも数多くのプロジェクトが実施されていますので、SFCのWebサイトをぜひご覧ください。18教育・研究の最前線FRONTIER
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