塾_328号
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8塾 AUTUMN 2025NO.328”エンタメ“好きの母の影響で宝塚歌劇の魅力を知る││栗田さんが宝塚歌劇に関心を持つようになったきっかけはなんですか。栗田 初めての宝塚歌劇体験は小学校3年生のときに母が借りてきた﹃エリザベート﹄初演のビデオでした。あまりに面白かったので、その後、劇場に連れて行ってもらって見たのが﹃凱旋門﹄と﹃デパートメント・ストア﹄です。それまでも漫画やアニメには触れていましたが、私にとって﹁生身の人間﹂が演じている物語に触れたのはそれが初めての体験で、それ以来、どっぷりとハマってしまいました。その後、テレビドラマや映画、他の演劇作品などにも広く関心を持つようになりましたが、あらためて振り返ると私の原点はやっぱり宝塚歌劇だったと思います。││﹃エリザベート﹄は塾員で文学部の先輩でもある小池修一郎さんの演出でした。栗田 はい。小池先生には入団面接試験で初めてお会いしました。お忙しい方なので入団してから再びお会いしたのはそれから1年半後ぐらいのことだったのですが、私を見るなり﹁あれっ、あんた髪切ったね?﹂と言われて︵笑︶。面接で【くりた ゆか】2014 年文学部美学美術史学専攻卒業。在学中より演劇サークルで演出や脚本づくりに意欲的に取り組む。2014 年4月に演出助手として宝塚歌劇団入団。同時に生まれ育った東京を離れて関西に移り住む。2021 年の宙組バウホール公演でオリジナル脚本『夢千鳥』で脚本・演出家デビュー。2023 年にはオリジナルのレビュー『万華鏡百景色』で大劇場公演演出家としてデビューした。同年から約1年半の産休・育休を経て 2025 年に現場復帰。気鋭の若手演出家として今後の活躍を期待されている。宝塚歌劇団 演出家/脚本家栗田 優香 君物語をゼロから紡ぎ出すエネルギーは心の中に明確なメッセージを持つことから塾員山脈

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