光彩館を活用した教育活動│和室﹁清心庵﹂を例に│◉志木高等学校 教諭 志木高等学校では、昨年2月に開設75年記念事業の目玉である多目的棟﹁光彩館﹂の竣工式を行いました。大山エンリコイサム氏︵本校53期︶による壁画を配したエントランスホール、1学年超︵約300名︶収容の多目的ホール、ホワイエ兼展示ホール、吹奏楽・声楽に対応した音楽室、少人数教育を実現する中・小教室群と、裏千家茶道の規き矩くに基づく和室︵茶室︶からなる光彩館は、本校の﹁多様な﹃交際﹄ですすめる﹃数理と独立﹄の教育﹂の舞台となる施設です。その後、光彩館は昨年4月より供用を開始し、授業や学年行事、収穫祭、クラブ活動、国際交流事業など幅広く活用していますが、和室については、主に筆者担当の第3学年次の自由選択科目︵詳細は本誌2019とりわけ茶の湯の実習の場として使用しています。昨年度は割わり稽げい古こから盆ぼん略り点て前まえ・薄うす茶ちゃ点前︵風ふ炉ろ︶に挑戦し、主客双方の作法を学んだほか、校内の豊かな自然環境を生かし、季節の花を床の間の花はな入いれに入れる体験も試みました︵5月には校内のチャノキを用いた茶摘みと製茶体験も楽しみました︶。台湾や豪州の留学生を迎えた際には、それぞれ茶の湯体験を実施し、履修者諸君にとっても格好の成果披露の機会となりました。.んうくんうい塾 SPRING 2025NO.326 SUMMER﹇No 303﹈に既載︶で、日本のいわゆる伝統文化、ゃく池いけ田だ卓たく也や茶人松永耳庵︵安左ヱ門︶ゆかりの本校で﹁茶道の魅力を光彩館を拠点とする今後の志木高の教育活動に、皆さまどうぞご期待ください。実感できた﹂﹁動作一つ一つに思いが込められ、感心した﹂﹁皆と教え合い、共に成長できた﹂﹁心構えなど精神面でも学ぶことが多かった﹂﹁和の心の本質に少し近づけた﹂││履修者諸君の感想です。他方、和室をめぐっては、昨年9月に裏千家の坐ざ忘ぼ斎さ千宗室家元より﹁清心庵﹂の庵号と扁へ額がを賜りました。これを記念して、10月19日︵土︶には有志諸君の手伝いのもと、内々ながら茶室披びらきを行いました。来賓として、扁額ご寄贈に尽力くださった大谷裕巳様︵裏千家今日庵常務理事・塾員︶・菅沼安嬉子様︵慶應連合三田会前会長︶・遠藤彬様︵本校12期︶、ご愛蔵の茶道具を一括寄贈いただいた岡田征子様・岡田英史常任理事︵本校32期︶、山下宗枝先生︵裏千家教授︶、髙橋美樹前校長・岡本真治前事務長ほかをお迎えし、共に﹁清心庵﹂の門出を祝えたことを大変喜ばしく思います。また、扁額ご寄贈につきましては、大林剛郎様︵裏千家今日庵老ろ分ぶ・塾員︶にもお力添えをいただきました。23普通部中等部扁額除幕の瞬間幼稚舎横浜初等部自由選択科目の履修者諸君(一部)と湘南藤沢中等部・高等部高等学校志木高等学校茶室披き(大谷裕巳様と有志諸君)ニューヨーク学院(高等部)女子高等学校一一貫貫教教育育校校のの広広場場
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