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[プレスリリース]
網膜色素変性症iPS細胞を樹立、メカニズム解析に成功
~網膜色素変性症の病態解明、新薬開発に期待~

研究医療
2014/06/14  慶應義塾大学医学部

慶應義塾大学医学部眼科学教室の小沢洋子講師、吉田哲訪問助教(網膜細胞生物学研究室)と、生理学教室の岡野栄之教授との共同研究グループは、網膜色素変性症の患者からiPS細胞を作成し、病態メカニズムを再現することに成功しました。今後の病態解明と新規治療薬の開発につながると期待されます。

網膜色素変性症は、網膜が障害され、最終的に光を感知する網膜視細胞が減少する眼疾患で、夜盲症から始まり視野狭窄、視力低下へと進行する、失明の原因にもなる、国の特定疾患に指定されている難病です。現在のところ決定的な治療法はなく、遮光眼鏡の使用やビタミンAの服用など、対症的な処置を行うにとどまっています。

今回、小沢講師らの研究グループは、視細胞の一種である桿体(かんたい)視細胞に発現しているロドプシン遺伝子に変異を持つ網膜色素変性症の患者の皮膚の細胞から、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を作成することに成功しました。さらに、このiPS細胞のロドプシン変異を遺伝子修復したiPS細胞を作成し、それらのiPS細胞株から桿体視細胞を分化誘導して両者を比較しました。その結果、ロドプシン変異のある細胞で、細胞死が亢進していたことから、この患者の疾患の原因がロドプシン変異であることが特定されました。これまで、遺伝子異常が病気の原因であるかどうかを確定することはあまりなされてきませんでしたが、今回の研究成果により、厳密に確定することができました。

また、この細胞死を抑制する薬剤の探索を行ったところ、数種類の薬剤にその作用があることが確認されました。すでに他の疾患で治療薬として使用されているものも含まれており、今後、迅速に治療に使われようになることが期待されます。

本研究成果は、医学雑誌Molecular Brainのオンライン版で6月13日(英国時間)に公開されます。

プレスリリース全文は、以下をご覧ください。

プレスリリース(PDF)

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