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[プレスリリース]
慢性腎臓病の進行を抑制する新たな治療戦略を発見
-糖尿病をはじめとする慢性腎臓病の新たな薬剤の開発へ道-
2012/09/25 慶應義塾大学医学部
慶應義塾大学医学部循環器内科(佐野元昭専任講師、福田恵一教授)、東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科(伊藤秀之助教、宇都宮保典准教授、細谷龍男教授)、大阪バイオサイエンス研究所分子行動学部門(永田奈々恵研究員、有竹浩介研究員、裏出良博教授)らの共同研究グループは、慢性腎臓病の進行過程で認められる腎臓の線維化において、生理活性物質であるプロスタグランジンD2が果たす役割を明らかにし、その受容体であるCRTH2受容体を阻害することで腎臓の線維化の進行を抑制しうることを、マウスの実験において明らかにしました。
今日、透析療法を要する慢性腎臓病患者は2012年に約30万人を超え、増加の一途を辿っており、透析療法にかかる国が負担する医療費は年間1兆数千億に達するとされています。また、近い将来血液透析が必要になるかもしれないという中等症から重症の慢性腎臓病患者は580万人(成人の20人に1人)いるとされ、さらに、その存在自体が脳卒中、心血管疾患(心筋梗塞等)の大きなリスクファクターであるとされる軽症の慢性腎臓病も含めれば患者数は1300万人(成人の10人に1人)をかぞえ、新たな国民病として注目されています。残念ながら、多くの慢性腎臓病は完全に治すことができません。慢性腎臓病の進行過程において共通して不可逆的な腎臓の線維化が認められ、これを防止・抑制することができれば、腎臓の機能をより長く保つことができると考えられます。
今回の研究結果では、腎臓の線維化には一部のリンパ球が関与しており、このリンパ球が発現しているCRTH2受容体を薬理学的に阻害することで腎臓の線維化を抑制しうる可能性が示唆されました。
今後、本研究を進めることにより、プロスタグランジンD2、CRTH2受容体を標的とした、糖尿病をはじめとする慢性腎臓病の新たな薬剤の開発、さらには患者さんのQOL(Quality of life:人生の質)の改善、年々逼迫している医療経済に対してもメリットとなることが期待されます。
本研究成果は、米国腎臓病学会雑誌Journal of the American Society of Nephrologyに公開されました。
プレスリリース全文は、以下をご覧ください。
今日、透析療法を要する慢性腎臓病患者は2012年に約30万人を超え、増加の一途を辿っており、透析療法にかかる国が負担する医療費は年間1兆数千億に達するとされています。また、近い将来血液透析が必要になるかもしれないという中等症から重症の慢性腎臓病患者は580万人(成人の20人に1人)いるとされ、さらに、その存在自体が脳卒中、心血管疾患(心筋梗塞等)の大きなリスクファクターであるとされる軽症の慢性腎臓病も含めれば患者数は1300万人(成人の10人に1人)をかぞえ、新たな国民病として注目されています。残念ながら、多くの慢性腎臓病は完全に治すことができません。慢性腎臓病の進行過程において共通して不可逆的な腎臓の線維化が認められ、これを防止・抑制することができれば、腎臓の機能をより長く保つことができると考えられます。
今回の研究結果では、腎臓の線維化には一部のリンパ球が関与しており、このリンパ球が発現しているCRTH2受容体を薬理学的に阻害することで腎臓の線維化を抑制しうる可能性が示唆されました。
今後、本研究を進めることにより、プロスタグランジンD2、CRTH2受容体を標的とした、糖尿病をはじめとする慢性腎臓病の新たな薬剤の開発、さらには患者さんのQOL(Quality of life:人生の質)の改善、年々逼迫している医療経済に対してもメリットとなることが期待されます。
本研究成果は、米国腎臓病学会雑誌Journal of the American Society of Nephrologyに公開されました。
プレスリリース全文は、以下をご覧ください。























