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[プレスリリース]
慶應義塾大学医学部研究グループによるこれまでの常識をくつがえす成果
心不全によって心臓を制御する交感神経細胞が副交感神経へ分化転換する現象を発見

研究医療
2009/12/28  慶應義塾大学

—Journal of Clinical Investigationに掲載—

心臓は私たちの身体に血液を送り込むための、いわば「ポンプ」としての役割を果たす重要な臓器です。心臓になんらかの異常が起こりポンプの出力が低下すると、全身に十分な量の血液を送り出すことができなくなり、血液の循環が滞り、倦怠感や呼吸困難、運動能力の低下などが現れます。こうした状態を「心不全」といい、種々の心臓病やその他の原因によって引き起こされる症状のことを指しています。
心不全患者の多くは投薬などによって長期間生存することが可能ですが、病状診断後70%もの人が10年以内に死亡するとされています。そのため、心不全という状態は生命に危機をもたらすものであると考えられてきました。
心臓では、交感神経が心拍数の上昇や収縮力を高める刺激を、副交感神経が心拍数の減少と心収縮力を低下させる刺激をつかさどり、両者の刺激のバランスによって体内の血液の循環を適切に保っています。しかし、何らかの心臓疾患が起こり心筋細胞の能力などが低下すると、体内の血液循環を正常に保とうとして、交感神経が興奮し、その情報伝達物質であるノルエピネフリン(NE)を分泌します。しかし、慢性的に心不全になると、交感神経が盛んに興奮していることが確認できるにもかかわらず、交感神経内の働きを示す心筋ノルエピネフリン含有量の減少、ノルエピネフリン合成酵素の発現低下や神経細胞内への再取り込みの低下が観察されます。このことは、心不全時に観察されるパラドックス(矛盾)として広く知られていました。

今回、福田恵一教授、金澤英明助教(慶應義塾大学医学部)らの研究グループは、心不全の状態では、心臓を支配している交感神経が副交感神経に機能転換することにより、高い負荷のかかった心臓を保護し、個体の寿命を延長させているとする、これまでのイメージとはまったく逆の意味をもつことを明らかにしました。この結果は、これまで長く謎とされてきた、心不全時におこる交感神経機能異常のパラドックスがなぜ起こるのかという仕組みを明らかにすることができました。加えて、この現象が過度に心筋へと収縮シグナルを送ることを避けることで疲弊した心筋を保護するための、いわば生体の防御機構の存在を示唆する結果を得ることができました。

プレスリリース全文は、以下をご覧ください。

プレスリリース(PDF)

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