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[プレスリリース]
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)進行のしくみを解明
—グリア細胞からつくりだされるアミノ酸D-セリンが原因—
2007/10/05 慶應義塾
慶應義塾大学医学部解剖学教室(相磯あいそ貞和教授、笹部潤平研究員[大学院医学研究科博士課程4年])およびノエビア神経変性疾患寄附講座の研究グループ*1は、生体内で産生されるアミノ酸の一種、「D-セリン」*2 が世界的難病である筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis,ALS)の進行の鍵となることを発見しました。これは、「D-セリン」に注目することによる新たなALS診断・治療法の開発の可能性を示唆しています。本研究成果は「The EMBO Journal」(Volume 26, Number 18, September 19, 2007)*4に掲載されました。
*1 研究プロジェクトについて
本研究は慶應義塾大学医学部解剖学教室相磯貞和教授を中心として、2004年10月より株式会社ノエビアから研究資金の支援を得て、慶應義塾大学医学部信濃町キャンパスリサーチパーク内にALS治療薬開発研究の拠点を設け、本格的に共同研究活動を開始した研究プロジェクトの成果です。2006年10月からは、「ノエビア神経変性疾患寄附講座(研究代表者:松岡正明准教授)」が開設され、更なる研究の充実が図られています。
*2 D-セリン
アミノ酸にはL体とD体という二つの鏡像異性体(右手と左手の関係)が存在します。生体内のアミノ酸のほとんどはL-アミノ酸ですが、近年生体内にD-アミノ酸も存在し多様な生理機能を担っていることが明らかとなり注目を集めています。「D-セリン」は生体内のセリンラセマーゼ(SRR)という酵素によってL-セリンから合成されます。本研究において、ALS脊髄の活性化グリア細胞でSRRが増加していることが確認されており、これに伴ってもともと毒性のないL-セリンから「D-セリン」への変換が促進され、結果的に「D-セリン」が増加してグルタミン酸毒性を促進することが示唆されました。
*3 グリア細胞
神経系をつくる細胞の中で神経細胞ではない細胞の総称で、主に、神経細胞に栄養を与え、また神経細胞をとりまく環境の整備をすることにより神経細胞の活躍を補助する役割を担っています。
*4 The EMBO Journal に発表された論文
Sasabe J, Chiba T, Yamada M, Okamoto K, Nishimoto I, Matsuoka M, Aiso S.D-Serine is a key determinant of glutamate toxicity in amyotrophic lateral sclerosis.The EMBO Journal 2007 Sep 19; 26(18):4149-4159
※ 本資料は、文部科学記者会、科学記者会、厚生労働記者会等に送信させていただいております。
プレスリリース全文は、以下をご覧ください。
*1 研究プロジェクトについて
本研究は慶應義塾大学医学部解剖学教室相磯貞和教授を中心として、2004年10月より株式会社ノエビアから研究資金の支援を得て、慶應義塾大学医学部信濃町キャンパスリサーチパーク内にALS治療薬開発研究の拠点を設け、本格的に共同研究活動を開始した研究プロジェクトの成果です。2006年10月からは、「ノエビア神経変性疾患寄附講座(研究代表者:松岡正明准教授)」が開設され、更なる研究の充実が図られています。
*2 D-セリン
アミノ酸にはL体とD体という二つの鏡像異性体(右手と左手の関係)が存在します。生体内のアミノ酸のほとんどはL-アミノ酸ですが、近年生体内にD-アミノ酸も存在し多様な生理機能を担っていることが明らかとなり注目を集めています。「D-セリン」は生体内のセリンラセマーゼ(SRR)という酵素によってL-セリンから合成されます。本研究において、ALS脊髄の活性化グリア細胞でSRRが増加していることが確認されており、これに伴ってもともと毒性のないL-セリンから「D-セリン」への変換が促進され、結果的に「D-セリン」が増加してグルタミン酸毒性を促進することが示唆されました。
*3 グリア細胞
神経系をつくる細胞の中で神経細胞ではない細胞の総称で、主に、神経細胞に栄養を与え、また神経細胞をとりまく環境の整備をすることにより神経細胞の活躍を補助する役割を担っています。
*4 The EMBO Journal に発表された論文
Sasabe J, Chiba T, Yamada M, Okamoto K, Nishimoto I, Matsuoka M, Aiso S.D-Serine is a key determinant of glutamate toxicity in amyotrophic lateral sclerosis.The EMBO Journal 2007 Sep 19; 26(18):4149-4159
※ 本資料は、文部科学記者会、科学記者会、厚生労働記者会等に送信させていただいております。
プレスリリース全文は、以下をご覧ください。























