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[半学半教] 考える脳、行動する脳 —健康と病気—(医学部教授 鈴木則宏)

2012/07/23 「塾」2012年SUMMER(No.275)掲載
※職名等は掲載時のものです。

神経内科—謎の多い脳疾患の病態解明に挑む慶應内科医の集団

鈴木 則宏(すずき のりひろ)医学部教授

研究会の皆さん
「神経内科」はきわめて広い臨床の守備範囲を持つ。神経内科があつかう疾患の患者の訴えは、「片側の手足が動かない」「ふらついて歩きにくい」「呂律(ろれつ)が回らない」「物が飲み込みにくい」などの運動障害、「手足の感覚が鈍い」「激しい頭痛がする」などの感覚障害、「朝食べた物を思い出せない」「自分の家族が誰かわからない」などの認知機能障害、いくら呼んでも「目を覚まさない」「気を失う」などの意識障害など、さらには救急車で搬送されるような「激しいめまい」「全身がけいれんする」などの救急症状まで多岐にわたる。これらの多彩な訴えから、神経内科特有の疾患である脳卒中、筋ジストロフィー症、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ギラン・バレー症候群、三叉神経痛、多発筋炎、多発性硬化症、狂牛病(プリオン病)、重症筋無力症、顔面けいれん、片頭痛など多くの疾患を鑑別し診断するのが神経内科である。

昼夜を問わない診療活動に加えて、私たちの研究室ではいくつかの疾患に対して精力的な研究が展開されている。脳卒中の急性期における脳血管—グリア細胞—神経細胞連関の機能障害の病態解明、片頭痛の前兆症状の発現と頭痛の解明、神経変性疾患(パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症など)に対するiPS細胞樹立とそれを用いた治療法の開発、重症筋無力症における新規自己抗体の同定と病態の解明、が研究の大きな柱である。また、このように日進月歩の神経内科学の真髄を医学部学生に情熱をもって伝授するのも私たちの重要な役割であり、自主研究、系統講義(基礎診断学・各論)に続き臨床実習(基礎ポリクリ・アドバンストポリクリ)、症例検討をマンツーマンで行っている。難病とされる多くの神経疾患の完治に私たちの研究成果が役立つことを夢みて、多士済々の若き仲間たちと毎日楽しく臨床・教育・研究に邁進している。

日米神経内科実習体験

吉田 啓佑(よしだ けいすけ)君
医学部6年
4月下旬より米国Johns Hopkins大学にて1ヵ月間臨床実習を行った。Hopkinsは21年連続全米No.1病院、Neurologyの分野でもトップにランク付けされている。留学の下準備として、試験期間や春休みを利用し、鈴木先生率いる神経内科で追加的に実習する機会を頂いた。回診やカンファレンスに参加し、診察手技に触れ、貴重な症例や最新の研究に関する知見を広められたこと、英語による解説や質問を受けられたことは、私の未熟な知識や拙い英語を強化するのに大いに役立った。実際に渡米して、病院や研究施設のハード面には圧倒されたが、診療やディスカッションのレベルは慶應も全く引けを取らないと感じた。日米での実習体験を生かし、今後も神経内科について深く学んでいきたい。
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